瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(109)有吉佐和子①

 有吉佐和子の本は、客間クローゼット右側の3段めに11冊纏めてあった。
・『断弦』昭和32年11月10日 第1刷発行・昭和32年12月1日 第2刷発行・¥ 280・講談社・286頁・四六判上製本*1
※ カバー、帯。
・『出雲の阿国中央公論社・四六判上製本函入
『上之巻』昭和四十四年九月 五 日印刷・昭和四十四年九月十五日発行・定価五五〇円・281頁
※ 函にパラフィン紙、帯。
『中之巻』昭和四十四年十月 五 日印刷・昭和四十四年十月十五日発行・定価五五〇円・267頁
※ 函にパラフィン紙、帯。
『下之巻』昭和四十四年十一月 五 日印刷・昭和四十四年十一月十五日発行・定価五五〇円・343頁
※ 函にパラフィン紙、帯。但し帯の裏表紙側・裏表紙折返し欠損。
・『芝櫻』新潮社・四六判上製本函入
『上巻』昭和四十五年八月二十五日印刷・昭和四十五年八月 三十 日発行・定価六〇〇円・396頁
※ 函にパラフィン紙、帯。
『下巻』昭和四十五年九月五日印刷・昭和四十五年九月十日発行・定価六〇〇円・366頁
※ 函にパラフィン紙、帯。
・『孟姜女考』昭和四十八年三月五日 印刷・昭和四十八年三月十日 発行・定 価 六〇〇円・新潮社・226頁・四六判上製本函入
※ 函に帯。
・『木瓜の花』新潮社・四六判上製本函入
『上巻』昭和四十八年九月 十 日印刷・昭和四十八年九月十五日発行・定価七〇〇円・300頁
※ 函に帯。
『下巻』昭和四十八年九月 十 日印刷・昭和四十八年九月十五日発行・定価七〇〇円・314頁
※ 函に帯。
・『和宮様御留』昭和五十三年四月十日 第一刷発行・定 価 九八〇円・講談社・371頁・四六判上製本

※ カバー、帯。
・『有吉佐和子選集』新潮社・四六判並製本
 これは『海暗』のみがクローゼットに、他の2冊は寝間の本棚にあった。全13巻の、最後に出た3冊だけ見付けている。
第五巻『連舞・乱舞』昭和四十六年三月二十日 発行・昭和四十八年九月二十日 六刷・定価 六五〇円・483頁※ 帯・月報なし
第十巻『一の糸』昭和四十六年二月二十日 発行・昭和四十八年九月二十日 六刷・定価 六五〇円・483頁
※ 帯あり。
有吉佐和子選集 月報 11」第11回配本・昭和46年2月、B6(B5折)1枚、4頁。戸板 康二「有 吉 さ ん」1頁上~4頁上。
第十三巻『海暗』昭和四十六年四月二十日 発行・昭和四十六年六月二十日 二刷・定価 五〇〇円・306頁※ 帯あり
 寝間の本棚にはもう2冊、合計4冊あった。
・純文学書下ろし特別作品『恍惚の人昭和47年6月10日発行昭和47年8月19日13刷・定価690円・新潮社・312頁・四六判上製本函入
※ ビニールカバーあり
『純文学書下ろし特別作品』は父の書棚に安部公房『密会』があったのでシリーズ名であることは知っていた。しかしどんな話なんだか覚えていない。安部氏の小説は女子高の非常勤講師をして「赤い繭」を読み、その後別の高校で「棒」を読んだ。そのとき何だこりゃと思ったくらいだから、多分『密会』は読んでない。読んだとしても頭から読んでない。それで覚えていないのである。
・『女二人のニューギニア発行日  昭和44年1月30日第一刷・定価 380円・朝日新聞社・前付+276頁・B6判上製本※ 帯あり
 上製本と云っても簡単に折れそうな薄い表紙である。
 前付はアート紙の口絵が4頁(頁付なし)に扉とその裏に地図。
 新聞の切抜き、中根千枝「ユニークな体験記」挟まる。記事を見て買ったのか、買ってから記事を見付けて切り抜いたのか、初刷を買っているし、とにかく中々注目していたことが察せられる。本書以前のものが『断弦』しかないところからすると(しかしいつ何処から何が出て来るか分からないが)或いは、本書を切っ掛けにしばらく読者になっていたのかも知れない。
 本書には当ブログで北杜夫に関連して取り上げた畑中幸子が登場するので、しばらく取って置こうと思う。
 本書はその後、朝日文庫河出文庫に収録され、後者は今年の新刊である。口絵写真が再録されているかどうか。
 しかし、今回知ったのだが、有吉氏の本は今でも、本書に限らず新装版が刊行され続けている。それでいよいよ古書価が付かないのか。しかし、新装版なんか買わなくとも、昭和40年代に現役だった世代の読書家の家には所蔵されている可能性が高い。読みたければ、それを探すところから始めたら宜しかろうと思うのである。もう50年位前の本である。いづれ私のように整理する必要に迫られるか、整理もせずに業者に金を払って引き取ってもらうことになる。余裕がなくなる前に少しづつ整理して、要る分をもらって置くべきだと強く主張したい。(以下続稿)

*1:【7月21日追記】版元名は奥付は「大日本雄弁会講談社」。なお検印紙に朱文円印「佐和子」。