田辺聖子の本は本棚やクローゼットに収まっていたため、これまで取り上げて来なかったが、祖母はかなり以前から、この1回り年下の作家を愛読していたようだ。
まづは寝間の本棚に収まっていたものを取り上げて行こう。
・角川文庫6448/た 5-8『むかし・あけぼの 上 ―小説枕草子―』昭和六十一年六月二十五日 初 版 発 行・平成 十 年四月 二十 日 三十四版発行・定価700円・角川書店・477頁
すなわち、奥付の左下には整理番号が「た 5-17」とあるのだが、カバー背表紙の上部には「た5-9」とある。またカバー表紙折返しは一致しており、その紹介文に、
●田辺聖子(たなべ せいこ)
一九二八年大阪生まれ。樟蔭女専国文/科卒。一九六四年『感傷旅行』で芥川賞/受賞。一九九三年『ひねくれ一茶』で吉/川賞受賞。
主な著書に『むかし・あけぼの』『田辺聖/子の「小倉百人一首」』『田辺聖子珠玉短/篇集』(全6巻)等多数。
とある(2段落めは文字が詰まる。なお二重鉤括弧は半角)。――平成元年(1989)の『下』十四版より後の、平成5年(1993)の第27回吉川英治文学賞受賞について記載があるのだからそれ以降に刷られたカバーで、祖母が揃いで持っていたところからしても、『下』は返本されたものに新しいカバーを掛け替えたもので、祖母は平成10年(1998)に揃いで購入したのであろう。
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以上は昨年9月14日にメモした。その後、整理が滞ってそのままにしていたが、今日、仕事の帰りに立ち寄って上記2冊と同じ寝間の本棚に収まっていた小説等のメモを取り、段ボールに移して置いた。源氏物語関係の本は6月12日付(74)に倣って、別にまとめるつもりである。
・『姥ざかり』一九八一年 八 月一五日 発 行・一九八三年一二月一〇日 二四刷・定価 八五〇円・新潮社・231頁・四六判上製本
・『姥ときめき』一九八四年 五 月 五 日 発行・一九八五年一二月一五日 九刷・定価 九五〇円・新潮社・267頁・四六判上製本※ 帯あり
・『姥うかれ』一九八七年一二月一〇日 印刷・一九八七年一二月一五日 発行・定価 一〇〇〇円・新潮社・269頁・四六判上製本※ 帯あり
・『ジョゼと虎と魚たち』昭和六十年三月二十七日初版発行・定価880円・角川書店・228頁・四六判上製本※ 帯あり。栞「角川文庫」反対側「KADOKAWA/NOVELS」挟まる。
次の1冊は本棚の前にあった。以上の本はくすんでいるがカバーを備えている。
・『田辺聖子長篇全集 11』一九八二年十月一日 第一刷・定 価 一八〇〇円・文藝春秋・376頁・四六判上製本※ 函あり、函に帯あり(書影に同じ)。
※「田辺聖子長篇全集/月報16」(一九八二年十月発行 第11巻第16回配本)挟まる。B5判の白い1枚紙を2つ折にしたB6判4頁。
収録作は「舞え舞え蝸牛 新・落窪物語」と「小町盛衰抄 歴史散歩私記」。
本書にはもともとカバーがなかったようだ。『田辺聖子長篇全集』は2019年6月24日付「赤いマント(182)」からしばらく続けた『私の大阪八景』の記述の確認に【8月17日追記】として参照している。
客間のクローゼット右側の3段め*1、
・『千すじの黒髪/わが愛の與謝野晶子』昭和四十七年二月十五日第一刷・定価 七八〇円・文藝春秋・366頁・四六判上製本
Amazon 詳細ページでは書影(カバー装)が表示されないが、画像検索で幾らもヒットする。
同じく客間のクローゼットの左側の1段め、
・講談社文庫 た 2 5『うたかた』昭和55年1月15日第1刷発行・昭和58年9月5日第5刷発行・定価380円・260頁※ 帯あり「田辺聖子の本」、裏表紙側折返しの左下に小さく縦組みで「うたかた」とある専用の帯。
※ 栞あり「ひねくれおとこがおりまして ‥‥」に始まる「講談社文庫「マザー・グース 1」より」
この他にも仮に持ち帰って置いた文庫本の中に田辺氏の本が何冊かあったように記憶するが、差当り残したままになっているものを整理してしまわないといけないので、持ち帰ったものの確認は後回しにしよう。(以下続稿)
*1:【7月15日追記】当初「2段め」としていたのを訂正。