・「薫風自南來／淡」
・「炭つげば／淋しゆう／ハなし／松乃声」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」
・「幽庵に／陽光受／けて和〓*1」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」
・蔓の付いた、細長い瓢簞の絵「〓*2風呼」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」
・「自月／照心」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」
・淡い緑色の厚い包み紙に金を多く散らした題簽、上部に「淡斎古稀」の行書の印字、更に半透明の和紙で包む。「真心」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」
以上の色紙は廊下の物入れの右側に入っていた。印記「淡」は「淡斎」の「淡」で、祖母の号だとすると古稀は数えだと昭和59年（1984）、満年齢だと昭和60年（1985）である。
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以上は6月19日のメモで、いづれ遺品整理に上京するはずの長男夫婦に見てもらおうとこれらの色紙を目立つところに出して置いた。私は家族の遺品確認に立ち会わなかったのだが、どうも誰が書いたのか分からないから、と云うことになって、これら色紙は今もそのまま残してある。
いよいよ引渡し日が近付いて来て、出来る限り祖母宅に行くようにしているが、しかし暑い。2022年7月28日付（011）に書いたように、祖母宅のクーラーは壊れている、と聞かされていたので、昨年は汗を流しながら祖母宅では簡単に整理して、私の家に運んで点検入力等をしていたのだが、今夏、伝え聞いていた遺品の回収を主目的として祖母宅に入った家人とその家族が、祖母のアルバムなど存在を意識していない、大切なものを殆ど掘り出せていないことから、ひょっとして確認不足なのではないか、と思って先日試してみるに、確かに仏間～居間のエアコンは動かない。客間のエアコンは、リモコンに「運転するとヒューズが飛ぶ」との張り紙がしてあって、動くのだけれどもこの期に及んでヒューズの交換などしたくないから運転させないで置くこととした。そして寝間のエアコンだが、祖母が転居してきたときに設置したとすれば25年前のもので、祖母が施設に入ったのが9年半前だからそれ以来動かしてないことになるが、普通に動いたのである。そのことを家人に言うと、寝間には入らないから確認していなかった、と言うのである。それもそうなのだが、しかしあの言い方では全ての空調が効かないように聞こえてしまう。でもまぁこれで、祖母宅でも（暑くないことはないが）日中も整理作業が出来ることが分かった。残されている僅かな日数、せっせと整理に励むつもりである。
今日は本の整理の合間、寝間にも大分物が少なくなってスッキリして来たので、祖母のアルバムが仕舞ってあった押入れを再度改めて、何かの紙箱に祖母と内縁関係だった人の書簡や手紙が詰まっているのを見付けて少々好奇心を刺激された。それから上記「淡斎先生」の色紙が何枚か出て来て、どうも祖母の号ではなく祖母が師事していた書道の師範らしいのだが、昭和50年くらいの、明治生れのさほど有名でもない人のことはネットではよく分からない。一応持ち帰って追ってこの記事に追加することにしよう。そしてそのまま、古紙回収に出すことになると思う。
とにかく、居間の簞笥2つは空にした。持ち帰ってまだ整理していないものも少なからずあるが。居間のソファの近くに雑誌や本が30冊くらいあるのをしばらく考慮に入れていなかった。仏間の硝子棚の本も、今30冊ばかり、それから先日下見に来た古本屋が取っても良いとしたものが30冊ほどになった。客間のクローゼットの右側は今、ほぼ空にして、60冊くらいを今のテーブルに積み上げてある。客間のクローゼット左側は30冊くらい、それから整理途上のパズル雑誌等がある。寝間の本棚の本は10冊くらい、‥‥と云って、仮に持ち帰って其の儘になっている冊数もかなりあるので、未整理の本はこれだけではないのだが、今はとにかく、祖母宅に残したままになっているものを何とかしないといけない。
古本屋には2軒来てもらった。合計で250冊くらい取ってもらったろうか。私はこれまで古本屋に本を売った経験がなく、纏まった数を売るのは初めてだったのだが、若手の業者と老人の業者で、見事に買い方が違うので感心してしまった。若手業者の方はまだ十分に整理しきれないうちに下見に来てもらったので、その場で引き取ってもらったのは35冊くらい、残りの50冊ほどは順次メモを取り次第、8月中を目途に持ち込むことにしてある。老人の業者の方は大体片付いた状態で見てもらったので150冊くらいを台車で持ち帰ってもらい、未整理の分から選られたのは10冊だけ、よって慌ててメモを取って午後には店の方に持ち込むことが出来た。今後も双方の店に、その選択傾向に合わせて、整理出来次第持ち込むつもりである。もちろん、バーコードのある本もまだ100冊くらい、これも順次ブックオフに持ち込むつもりである。（以下続稿）
