瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(159)短歌

 寝間の本棚より。
・針ケ谷鐘吉 編『植物短歌辞典 正篇昭和三十五年 二 月二十日 初版発行・昭和四十二年十一月十一日 二版発行・定 価 六八〇円・加島書店・B6判上製本函入

 本体にビニールカバー掛かる。
日教販 常備委託」挟まる。「発行所」欄に縦の青紫印「加島書店」、「書   名」欄に横の青紫印「植物短歌辞典 正篇」、黒の円印「立川|44, 3, 30|オリオン書房」、折返しの「返 品 期 日」欄に青紫印「44,4,30」。
 これは10月11日付(157)に取り上げた吉田敦彦『漱石の夢の女』等と同じく、近所のベテランの古本屋が採ってくれたのだがまだメモを取っていなかったので一旦自宅に持ち帰り、以上を入力して店舗に持ち込んだのであった。
 さて、祖母は昭和初年に女学生だった者として、短歌にも興味を有していて、実作もしていたようだし、別に記事にした與謝野晶子を始め、多くはないが何人かの歌人の歌集も所蔵していた。
 客間のクローゼット左側1段め、特に煤けた文庫版が纏めてあったティッシュケースを加工した文庫立てより。
・東京短歌研究會編『短歌新辭典』昭 和 四 年 四 月 一 日 十八版印刷・昭 和 四 年 四 月 五 日 十八版發行・定價金壹圓・恒星堂・3+140+40+57頁
 祖母の蔵書は表紙・背表紙・裏表紙を書き、巻頭も目次の2頁からになっている。巻末は奥付の次の遊紙までが存しているが子供のものと思しき鉛筆で野放図に線を引いた悪戯書きが目立つ。内容は国立国会図書館デジタルコレクションでカラー画像で閲覧出来る大京堂書店版の『短歌新辭典』に、奥付を除いて合致するようだ。奥付は国立国会図書館デジタルコレクションでモノクロ画像が閲覧出来る大正十四年十月刊の恒星堂版『短歌新辭典』に近く、異同は十八版では上部の[著作權/所 有]の枠の上に縦長の検印紙が捺されていることで、朱印(白文円印)は「篤」らしく見える。その下「著 作 者   東 京 短 歌 研 究 會/著 作 者   尾  山  篤  二  郎」とあって、残存部分を見る限りでは尾山氏が編者と云う扱いになっていない。「発行者」と「発行所」は同じだが住所は「東京市神田區南神保町七番地」で発行所の方は「番地」を省いている。全く違うのは「印刷者」ではなく「印刷所」になっていることで「東京市牛込區早稻田鶴卷町三六二」の「早稻田印刷株式會社」である。
 以上は引き渡し前日の8月3日に急ぎメモしたもの。
 これ以外にも、廃棄するよりないような歌集等がある。それから、祖母の書入れがあって一先づ保管して置こうと思っているものも何冊かある。これらも追々追加して行くこととしよう。なお、古典の短歌については「歌集」として別に纏めることにする。(以下続稿)