瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

美内すずえ『ガラスの仮面』(39)

・単行本第19巻2125頁文庫版第11巻243247頁)の、マヤが公衆電話から大都芸能の速水真澄に電話する場面、単行本では電話越しの声を直線を交差させて作った八角形くらいの吹き出しによって表し、字体は他の台詞と同じく明朝体にしているが、文庫版ではタイポスに改めている。
・単行本第19巻41頁文庫版第11巻263頁)6コマめ〜47頁同269頁)2コマめ、劇団オンディーヌ特別稽古場での亜弓さんの「パントマイムの基礎稽古」の場面、見学者たちのコメントで亜弓さんの凄さが説明されて行くのだが、47頁1コマめのコメント、

見学者A:「それにしてもたいした反射神経だ/並大抵の才能ではない」
見学者B:「つぎからつぎへと与えられた言葉を即座に演じて形に出してみせる/それも見事に的を得た演技だ」


 見学者Aのコメントのうち「並大」が文庫版では「並大」になっている。これも、前々々回以来考えて来たように、初出時の誤植をそのまま(せっかく単行本収録に際し気付いて改めたのに)にしてしまったためだろう。
 見学者Bのコメントの「的を得た」は単行本・文庫版とも同じだが、「的を射た」もしくは「当を得た」とすべき。
・単行本第19巻67頁文庫版第11巻289頁)1コマめ、病床の月影先生が「紅天女」候補の2人を思う場面に描かれる2人の横顔に、少し配置を変え髪の毛の加筆・着色などをしたものが、単行本第19巻カバー表紙絵である。
・単行本第19巻69頁文庫版第11巻289頁)左余白のカット、単行本では花だったが、文庫版では3つの輝く☆のカットに差し替えられている。このカットは単行本第19巻129頁の左の余白に見えるのが初出ではないか、と思う。違うかも知れないが。但し文庫版のこの頁に当たる文庫版第12巻59頁では、木漏れ日のカットに差し替えられている。なお、この星のカットは、文庫版第1巻211頁の左余白には、上下逆にして挿入されている*1

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 1年を経過して、過去の記事をこれまでのように「×月×日付」で示すと、リンクで該当記事に行けるようにしてあるとは言え、混乱しないとも限らないので、昨年の記事は「2011年×月×日付」とすることにします。今年(2012年)の記事については年は省略して「×月×日付」とします。

*1:2011年10月8日付(10)単行本第2巻31頁の箇所を参照。