・単行本第19巻108頁(文庫版第12巻38頁)1コマめ、一ツ星学園体育倉庫で上演した一人芝居「通り雨」のト書きと駅の構内放送と主人公の台詞、
そしてある雨の日に父を迎えにいった駅の改札口で井村早苗をみかけたときのこと
放送:「3番線 立川行 ただいま発車いたします」
ジリリリリーン
佐藤ひろみ(マヤ):「あのひと… たしかにみたことあるわ…/お父さんの会社のひと…/なにしてるのかしら? 階段の上にじっと立ったまま」
作者が近くに住んでいるせいか、この漫画には吉祥寺駅や井の頭恩賜公園らしき場所がよく出てくるのだが、この「駅」も吉祥寺駅らしい。昭和50年代の吉祥寺駅は知らないけれども、今の吉祥寺駅には合っているようだ。3番線は中央快速線の下り*1。
・単行本第19巻126頁(文庫版第12巻56頁)3コマめ、一人芝居「通り雨」クライマックス直後の主人公の台詞、
佐藤ひろみ(マヤ):「あら? いつのまにか雨が…/道はこんなにぬかるんでいるけれど 明日にあれば太陽が照ってまたもと通りになるわ…!」
とは、如何にも昭和50年代風。――砂利道の私道に面して建つアパート。あの頃から30年を経過して、住宅地で舗装されてない道を探すのが困難になった。
・単行本第19巻146頁(文庫版第12巻76頁)1コマめに劇団つきかげが借りている地下劇場の、最寄り駅が描写されている。
階段の上にホームがあり、屋根から「[1]のりば/外回り/新宿 池袋 方面」の表示が吊されている。まさに[1]番線には外回り電車が到着してドアが開きかけているところと見える。丸時計の表示は(午後)5時56分。
ここがどこか、ということだが、条件に合いそうなのは原宿駅のみである。山手線外回りホームで「新宿 池袋 方面」という表示があるのは、渋谷・原宿・代々木の3駅しか考えられないが、このコマに描かれるように、乗降が車輌右側のドアであるのは、この3駅のうち原宿だけである。そして改札へ向かうのに階段を下りるのは、表参道口ではなく竹下口である。