瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中島敦の文庫本(21)

 昨日の続きで『ちくま日本文学全集』と『ちくま日本文学』の『中島敦』の比較。
 仮に前者を①、後者を②とする。

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 カバー裏表紙に収録作品が2段組で列挙されるのは同じだが、①では「マリヤン」から下段になっていたのが②では「マリヤン」までが上段である。これは②の下段の最後、1行空けて「解説 池澤夏樹」と追加したためである。この他、①は最上部に10桁のISBNコードとCコードに「P1000E」が1行め、2行めに「定価1000円(本体971円)」とあったが、②は左上にバーコードが2つ、右上のISBNコードは13桁、次の行にCコードと「\880E」とあり、定価は中央やや上の筑摩書房のマークの右にゴシック体で「定価(本体価格880円+税)」と入っている。
 カバー裏表紙折返しには何もない。カバー表紙折返しにある縦組み7行の紹介文は組み直されているが同文。
 ①の見返しの用紙には橙色の横線が3mmごとに印刷されている。扉のデザインが違うが以下は同じ。471頁まで。その裏の「*この本の表記・テクストについて」はシリーズ名が差し替えられている以外は同文。ついで奥付、①はその裏に「ちくま日本文学全集 全60巻」の一覧、さらに何も印刷されていない紙(遊紙)が2枚ある。②は「ちくま日本文学  全30巻     ★既刊」とあって本書まで頭に★が附されている。前回書いたように②の第二刷の出た平成20年(2008)11月には10巻追加して全40巻とすることが決まっていたと思うし、それに11月に「028」まで刊行されていたはずなのだが、第二刷でもこの頁は第一刷のままで、改変されていない。遊紙は3枚。
 注のことなどは気が向いたら他の文庫と比較しつつ述べることとしたい。(以下続稿)