瑣事加減

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「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(20)

 星野五彦近代文学とその源流―民話・民俗学との接点―(以文選書20)』一九八二年七月十五日初版発行・定価二〇〇〇円・教育出版センター・277頁)B6判上製本
 星野五彦(ほしのゆきひこ・1939.12.5生)は昭和39年(1964)法政大学第二文学部卒、昭和46年(1971)大正大学大学院修了、『近代文学とその源流』発刊時には昭和51年(1976)以来群馬女子短期大学専任講師の職にあり、平成16年度(2004年度)で江戸川女子短期大学文化コミュニケーション学科教授を退職している。専門は『万葉集』。
 1〜4頁(頁付なし)小林芳仁「序」、5〜6頁「目次」、7〜106頁「第一部 源流編」として7篇、107〜187頁「第二部 伝承編」として8篇、189〜273頁「第三部 近代編」として8篇、274〜275頁「あとがき」、276〜277頁「付記」に既発表のもの12篇の初出が示される。1頁白紙で奥付、その裏も白紙。
 岡本綺堂は「第三部 近代編」213〜226頁「3 綺堂と八雲――伝説と創作を通して――」、227〜235頁「4 綺堂作『離魂病』小考」の2篇に取り上げられている。「木曾の旅人」を扱っているのは前者で、217頁11行め〜218頁に19項目に分けて梗概を紹介し、次のように述べる。219頁2〜4行め、

 ところがこの話は綺堂の純粋な創作ではなく、同一内容の伝説に基づくものである。それは『信/濃怪奇伝説集』(昭和17年8月・信濃郷土史出版社)の第一九話にみえる「蓮華温泉の怪話」というもので/ある。その梗概は次の如きものである。


 そして、219頁5行め〜220頁7行め、17項目に分けてその梗概を紹介しているのである。(以下続稿)