瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

長尾剛『漱石ゴシップ』(2)

 2014年12月11日付(1)の続き。
 単行本の書影はAmazon詳細ページでは表示されないが、画像検索すると帯の掛かったものがヒットする。
 私の見た本は、帯の一部を切り取って見返しに貼付している。麻布風のエンボス加工がなされた深緑地(裏は白)に白抜きで、漢字と鍵括弧・句点・感嘆符は明朝体、仮名と読点はゴシック体。表紙側には横組みで、

ホントは 坊っちゃん
   頭が良いのか悪いのか
   「吾輩」から「明暗」まで、おや! まあ! へえ!
のビックリ噺105連発。最新の研究成果をふんだんに
    盛りこんだ、楽しく読める漱石入門書。
            ※
         ネスコ/文芸春秋

とある。「ホントは」のみ「頭」の左から発している白抜きの吹き出しに深緑色で入っている。「※」は葡萄の蔓と葉のマークで、これは裏表紙側にも使用されている。
 裏表紙側は縦組み、改行位置を「/」で示した。1行めは楕円形に白く抜いてその中にやはり深緑色で入っている。

   主な内容
※鏡子夫人に張り倒された/「吾輩」猫
坊っちゃんは「その後」/落ちぶれたのか
※試験によく出る/「草枕」の秘密
漱石流賃金闘争のお手並み
柳家小さんにほれこんだ漱石
※姦通罪ってナニ?
※老師に一喝された漱石居士
ハレー彗星てんやわんや
※兄嫁との危ない一夜
※「こころ」の先生は同性愛者
漱石の女性関係を調査する
漱石臨終の瞬間トイレに/はまった岩波茂雄

定価1200円(本体1162円)


 定価だが、カバー裏表紙の上部に横長の長方形(2.2×9.0cm)に白く抜いて、

ISBN4−89036−858−2 C0095 P1200E
ネスコ発行・文藝春秋発売 定価1200円(本体1165円)

とあって、消費税3%で税込1200円にするには本体1165円でないとおかしいので、帯の1162円は誤植である。
 ちなみにカバーには表紙・背表紙・裏表紙に薄い灰色の縦長長方形に暗いビリジアンで標題・副題・著者名が入っているが、カバーにあるそれ文字の文字は、表紙の左下に黒の明朝体太字で縦組み1行「ネスコ/文藝春秋」、背表紙最下部に同じく「ネスコ」、表紙折返しの左上に縦組み黒の明朝体太字で「江戸千代紙・菊寿堂いせ辰 どんたく千代紙 フジ」とある。カバーは全面、朱色や橙色・紺色の地に、藤の花と葉を白く抜いた模様である。
 帯の背表紙側と折返しは保存されていない。(以下続稿)