瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松葉杖・セーラー服・お面・鬘(05)

 2月9日付(04)の続き。
・「不思議ナックルズ」VOL.12(1)
 そして、単行本『新耳袋大逆転』「第三十話」文庫版『新耳袋殴り込み 第二夜』「第二十六話」の「『不思議ナックルズ』からの依頼」ということになります。
 まず、単行本『新耳袋殴り込み』を読んだロマンポルシェ。ロマン優光(1972.12.22生)から次のような情報を得ます。単行本93頁4行め・文庫版80頁13〜14行め、

 十五年前、町田のパンクスたちと怪談をしたときにサリーちゃんの目撃談を聞かされ|たという。


 さらに、同じく『新耳袋殴り込み』を読んだ「不思議ナックルズ」編集長小塩隆之(1972生)から原稿依頼が来るのです。
・「不思議ナックルズ」VOL.12(2007年12月5日発行・定価562円・ミリオン出版・157頁・AB判)

不思議ナックルズ vol.12 (MILLION MOOK Vol. 89)

不思議ナックルズ vol.12 (MILLION MOOK Vol. 89)

 当初、初出誌を見ずに2月6日付(1)に紹介したナックルズBOOKS 11『恐怖の都市伝説ファイナル』に載る再録「義足の"怪"女子高生/三本足のサリーちゃん」によって準備していました。その後、初出誌を見たのですがじっくり本文を比較する余裕はなかったので、図版や見出しの異同は拾いましたが、本文の細かい比較まではしていません(が、同じもののようです)。ですから以下の記事の本文は再録に拠るものです。
 初出誌では033〜048頁「ワイド版特集【Ⅱ】/恐怖の都市伝説」のうちの1篇(042〜045頁)で、「「3本足のサリーちゃん」伝説/バブル期に出現した「怪人」が残した恐怖の足跡」という題でした。
 042頁には怪人物のイラストがあって、片脚に松葉杖、セーラー服、長身で小顔、お面はサリーちゃんではなくアッコちゃんのを被っています。背景に思わず振り向いた5人が描かれ、下部にリード文があります。

今から20年ほど前に地域限定/で囁かれた一つの噂があった。/「口裂け女」や「人面犬」のよう/に、全国へ噂が拡散するような/都市伝説ではなかったが、神奈/川県北西部や東京・町田周辺/に、衝撃と恐怖を撒き散らし/たのが、「3本足のサリーちゃん」/と呼ばれた"怪人"であった。果/たして、その正体とは、そして/「3本足のサリーちゃん」は本当/に実在したのか――?


 再録の方は本文は3段組、062頁(頁付なし)上中段に当たる部分に見出しと大きなリード文、063頁上中段には初出と同じ怪人物のイラストがあって、イラストの左にもリード文があります。062頁のリード文には、

セーラー服、片足、かつらにお面、/全身ケロイドの皮膚――/正体不明の「怪人」が、/物凄い速さで追いかけてくる!

と煽るようなことを書いてあります。063頁の方は、

1980年代後半、日本は、第一次都市伝説ブームのまっただ中にあった。/口裂け女人面犬が全国的に話題となった一方で、/神奈川―東京間の地域限定で噂となっていた謎の"怪人"がいた。/「3本足のサリーちゃん」。その悲しき物語をご存じだろうか。

とありますが「悲しき物語」も何も、どうしてこんな恰好をしていたのか、何も解明されていないので、これも少々誇大アナウンスと云うべきです。(以下続稿)