瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

加太こうじ『紙芝居昭和史』(4)

 昨日の続きで6章めから、細目を3種の本を対照させながら示す。

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庶民芸術と怨念(単行本67〜92頁・旺文社文庫版68〜92頁・岩波現代文庫版64〜93頁)
 『黄金バット』(単行本〜69頁5・旺文社文庫版〜70頁4・岩波現代文庫版〜66頁8)
 プロレタリア美術運動(単行本〜75頁3・旺文社文庫版〜75頁14・岩波現代文庫版〜72頁16)
 教師・翠川涼(単行本〜80頁13・旺文社文庫版〜81頁1・岩波現代文庫版73〜79頁2)
 山川惣治(単行本〜85頁4・旺文社文庫版〜84頁13・岩波現代文庫版〜84頁4)
 『ハカバキタロー』(単行本〜90頁6・旺文社文庫版〜89頁4・岩波現代文庫版〜90頁3)
 エロ・グロ物(単行本〜92頁18・旺文社文庫版〜92頁4・岩波現代文庫版〜93頁3)
紙芝居の確立(単行本93〜105頁・旺文社文庫版93〜104頁・岩波現代文庫版94〜107頁)
 『天誅蜘蛛』(単行本〜99頁16・旺文社文庫版〜99頁13・岩波現代文庫版〜101頁16)
 タクヅケ(単行本100〜103頁9・旺文社文庫版〜103頁8・岩波現代文庫版102〜105頁14)
 太平洋美術学校(単行本〜105頁2・旺文社文庫版〜104頁16・岩波現代文庫版〜107頁12)
日本画劇株式会社(単行本106〜120頁・旺文社文庫版105〜118頁・岩波現代文庫版108〜124頁)
 昭和十年頃(単行本〜111頁16・旺文社文庫版〜110頁4・岩波現代文庫版〜114頁11)
 会社設立(単行本112〜120頁10・旺文社文庫版〜118頁17・岩波現代文庫版〜124頁9)
紙芝居の青春(単行本121〜135頁・旺文社文庫版119〜133頁・岩波現代文庫版125〜140頁)
 『雨のブルース』(単行本〜125頁4・旺文社文庫版〜123頁3・岩波現代文庫版〜129頁13)
 ミルクホール(単行本〜135頁15・旺文社文庫版〜133頁7・岩波現代文庫版〜140頁13)
軍国紙芝居と赤マント(単行本135〜154頁・旺文社文庫版134〜152頁・岩波現代文庫版141〜163頁)
 印刷紙芝居(単行本〜139頁11・旺文社文庫版〜137頁18・岩波現代文庫版〜146頁2)
 紙芝居コンクール(単行本〜145頁10・旺文社文庫版138〜143頁10・岩波現代文庫版〜153頁1)
 三河島報告詩(単行本〜154頁16・旺文社文庫版〜152頁6・岩波現代文庫版〜163頁6)
画劇会社争議(単行本155〜170頁18・旺文社文庫版153〜168頁14・岩波現代文庫版164〜182頁2)
画劇会社炎上(単行本171〜185頁・旺文社文庫版169〜184頁・岩波現代文庫版183〜199頁)
 大政翼賛会(単行本〜174頁5・旺文社文庫版〜172頁3・岩波現代文庫版〜186頁8)
 南満州鉄道(単行本〜178頁18・旺文社文庫版〜177頁7・岩波現代文庫版〜191頁15)
 東京大空襲(単行本179〜181頁15・旺文社文庫版〜180頁9・岩波現代文庫版192〜195頁3)
 正ちゃん会(単行本182〜185頁15・旺文社文庫版〜184頁6・岩波現代文庫版〜199頁8)
焼跡の雑草(単行本186〜197頁・旺文社文庫版185〜195頁・岩波現代文庫版200〜212頁)
 ともだち会(単行本〜191頁15・旺文社文庫版〜190頁13・岩波現代文庫版〜206頁11)
 焼跡ヤミ市(単行本192〜194頁10・旺文社文庫版〜193頁3・岩波現代文庫版〜209頁10)
 日本画劇社*1(単行本〜197頁6・旺文社文庫版〜195頁8・岩波現代文庫版〜212頁11)
GHQと紙芝居(単行本198〜207頁・旺文社文庫版196〜205頁・岩波現代文庫版213〜224頁)
 作家画家組合(単行本〜202頁7・旺文社文庫版〜200頁11・岩波現代文庫版〜217頁17)
 『人民の旗』(単行本〜207頁14・旺文社文庫版〜205頁15・岩波現代文庫218〜224頁4)
第二建設期(単行本208〜219頁・旺文社文庫版206〜219頁・岩波現代文庫版225〜238頁)
 冒険活劇文庫(単行本〜213頁14・旺文社文庫版〜212頁17・岩波現代文庫版〜231頁7)
 伊藤和子(単行本〜219頁16・旺文社文庫版213〜219頁5・岩波現代文庫版〜238頁9)
関東と関西(単行本220〜232頁12・旺文社文庫版220〜232頁11・岩波現代文庫版239〜253頁9)
税金騒動(単行本233〜244頁18・旺文社文庫版233〜245頁6・岩波現代文庫版254〜267頁7)
相馬泰三と子どもを守る会(単行本245〜254頁・旺文社文庫版246〜254頁・岩波現代文庫版268〜278頁)
 相馬泰三(単行本〜251頁15・旺文社文庫版〜251頁16・岩波現代文庫版〜275頁7)
 作品コンクール(単行本252〜254頁16・旺文社文庫版〜254頁8・岩波現代文庫版〜278頁11)
画家群往来(単行本255〜268頁・旺文社文庫版255〜268頁・岩波現代文庫版279〜294頁)
 凡天太郎(単行本〜257頁7・旺文社文庫版〜257頁5・岩波現代文庫版〜281頁9)
 水木しげる(単行本〜262頁12・旺文社文庫版〜262頁7・岩波現代文庫版〜287頁6)
 白土三平(単行本〜266頁5・旺文社文庫版〜266頁1・岩波現代文庫版〜291頁6)
 小島剛夕(単行本〜268頁17・旺文社文庫版〜268頁15・岩波現代文庫版〜294頁6)
紙芝居の死(単行本269〜276頁14・旺文社文庫版269〜276頁6・岩波現代文庫版295〜303頁)
あとがき(単行本277〜280頁18・旺文社文庫版277〜282頁4・岩波現代文庫版305〜309頁14)

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 3種の本に共通するのはここまで。「あとがき」の最後、単行本280頁18行めは2字下げ「一九七一年 夏」下詰めでやや大きく「加太こうじ 」岩波現代文庫版309頁13〜14行めは2行になっている。旺文社文庫版282頁5行めから「文庫本へのあとがき」で288頁3行めまで。岩波現代文庫版はこれを収録していない。旺文社文庫版には続いて、

付録/紙芝居の作り方・演じ方(旺文社文庫版289〜300頁)
 紙芝居の作り方旺文社文庫版〜297頁14)*2
 紙芝居の演じ方旺文社文庫版〜300頁16)

があるが、これも岩波現代文庫版には収録されていない。意図して収録しなかったのではなく、岩波現代文庫版は旺文社文庫版を参照せずに(見落として)編集されたものらしい。一方、単行本と岩波現代文庫版には、

《紙芝居関係者住所録》 /昭和46年5月現在*3(単行本281〜283頁下1・岩波現代文庫版310〜312頁上8)

が「あとがき」の次に載るが、前回引いた岩波現代文庫版の「編集付記」にあったように、岩波現代文庫版は電話番号を省略しているのだけれども、旺文社文庫版はこの住所録自体を載せていない。
 旺文社文庫版は白紙の1頁があって奥付になるが、文庫版にはさらに、最後に「解説」(旺文社文庫版301〜306頁18・岩波現代文庫版313〜322頁8)がある。これもやはり、岩波現代文庫版は旺文社文庫版の鶴見俊輔「解説」を再録せず、水木しげるに新たに執筆させている。(以下続稿)

*1:旺文社文庫版に拠る。単行本と岩波現代文庫版は目次も本文も「日本画劇会社」となっているが、本文は単行本196頁15行め及び17行め(2箇所)=岩波現代文庫版212頁2行め及び4行め(2箇所)とも「新日本画劇社」とある(以下も章でも同じ)。――やはり著者生前刊行の旺文社文庫版も、岩波現代文庫版編集に際して参照するべきであったろう。

*2:体裁は本文に同じだが、2つの節の間を1行分空ける。

*3:題は単行本は218頁上段1〜2行め、2行め下詰め。岩波現代文庫版は段抜きで1行。