瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『こども妖怪・怪談新聞』(2)

 私は、2013年12月28日付「赤いマント(68)」に述べたような理由で、水木しげるが苦手です。理由をもう少し付け加えるならば、――水木氏以前では鳥山石燕画図百鬼夜行』が、妖怪画の原典みたいになっていますが、鳥山氏の妖怪画は、従来の伝統的な描き方から外れるものではありません。その意味で個性がないと云うべきです。対する水木氏は、かなり個性的な画風で、どうも私はこれが苦手なのです。
 それから、この手の子供向けの怪談本も、2017年2月13日付「赤いマント(154)」に述べたような理由で、好きではありません。しかしながら、影響と云うことを考えるには、避けて通る訳に行かぬので、取り上げる次第です。

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 前回、合本の『こども妖怪・怪談新聞』を基準に、と述べたけれども、「別冊家庭画報」の2冊に共通し『こども妖怪・怪談新聞』に引き継がれていない箇所について、まづ記述して見る。
 『こども怪談新聞 学校編』と『こども妖怪新聞』のカバー表紙のレイアウトは同じで、左側の黄色地に模擬新聞紙面のそれぞれ1頁めを4つ並べて、子供2人のイラストとそれぞれ吹出し*1、左上に黒のゴシック体横組みで「別冊家庭画報」とあり、右上、黒地にゴシック体白抜き縦組みで『こども怪談新聞 学校編』は「日本民話の会 監修」、『こども妖怪新聞』は「水木しげる  監修/世界妖怪協会 推薦」とある。紙面は上から『こども怪談新聞 学校編』は「6月1日」付「4月17日」付「10月16日」付「9月19日」付、『こども妖怪新聞』は「11月11日」付「10月18日」付「8月30日」付「12月20日」付。
 カバー背表紙、標題はカバー表紙と同じ字体で色違い、『こども怪談新聞 学校編』は黒地に「こども」と「新聞」は白抜きで「怪談」は黄色に赤い縁取り、黄色で「学校編」。『こども妖怪新聞』は青地だが褪色で裏表紙と同じく緑地だったと思われる。やはり「こども」と「新聞」は白抜きで「妖怪」は赤に白い縁取り、但し縁取りは褪色して白くなったのかも知れない。下部はともに黄色地(6.6cm)で最下部に黒のゴシック体縦組み「世界文化社」。
 カバー裏表紙、『こども怪談新聞 学校編』は黒地、『こども妖怪新聞』は緑地、ともに下部が黄色地であるのは背表紙から続いている。他に共通点は上部のゴシック体白抜き横組みの文字、中央から右上に掛けて「●地球環境にやさしい再生紙を使用しています。 抗菌加工」とあり「抗菌加工」の下にやはり白抜きで矢印型の角が2本生えた白い輪郭に八の字眉、目は点で、への字の口、右に白い汗が2つ飛んでおり、下にごく小さく「この本の表紙は、抗菌加工を/   施してあります。   」とある*2。中央に新聞紙面のそれぞれ1頁めを3つ扇状に並べて示し、ゴシック体白抜きでとある。紙面は左から『こども怪談新聞 学校編』は「5月12日」付「6月号」「7月28日」付、『こども妖怪新聞』は「8月14日」付「6月10日」付「8月19日」付。『こども怪談新聞 学校編』は左上に人体模型、右上に黒板消しと白・赤・緑のチョーク、右下に鍵盤の写真を配する。『こども妖怪新聞』は左上・右上・左下に江戸時代の版画、右下に『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪11種のイラストを配する。下部の黄色地、上部に『こども怪談新聞 学校編』は赤のゴシック体で「●新聞形式で学校の怪談を紹介!「おはなし」が好きになる!●想像力を育て、先生や友だちとの会話がはずむ!」『こども妖怪新聞』もゴシック体だが一回り大きく「(妖怪)を知ることは、(人間)を知ることだ!鬼太郎の作者水木しげるがすすめる本」人名が大きいので2行めも1行めと幅が揃っている。なお赤の括弧で括った熟語はそれぞれ、赤の楕円に白抜きなのだが再現出来ないので仮にこのようにして示した。この最下部(2.3×16.9cm)を白く抜いて右端は上部(1.8×4.0cm)が突出してバーコード1つめ、下に2つめがあるのも共通。『こども怪談新聞 学校編』は「9784418001200/1929439012004」『こども妖怪新聞』は「9784418001347」バーコード2つめは一致。その左に『こども怪談新聞 学校編』は「ISBN4-418-00120-4/C9439 \1200E」『こども妖怪新聞』は「ISBN4-418-00134-4」2行めは一致。左端の上寄り、『こども怪談新聞 学校編』はゴシック体で「世界文化社/定価 :[本体1,200円]+税/雑誌62428-81 Printed in Japan」『こども妖怪新聞』は雑誌コード「雑誌62428-91」以外は一致。(以下続稿)

*1:『こども妖怪新聞』にはゴシック体のルビ「せ/よう かい はか せ」あり。

*2:ともにゴシック体だが『こども怪談新聞 学校編』は横に張った四角張った字体になっている。