瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Agota Kristof “Le Grand Cahier” (3)

アゴタ・クリストフ/堀茂樹 訳『悪童日記』(3)
 単行本の13版と14版のカバーは一致。
 本体の異同は、明朝体横組みの奥付のみ。それぞれの発行日と、最後の1行が13版は「Printed and bound in Japan」だったのが、14版ではその下に小さく、

落丁・乱丁本は小社制作部宛お送り下さい。
送料小社負担にてお取りかえいたします。

と行間の詰まった2行が追加されていることである。
 文庫版のカバー表紙、十三刷は5月26日付(1)に貼付した、現在Amazon詳細ページの書影に同じで、全面に装画が印刷され、文字は横組み中央揃えで、上部に白抜きで5行、斜体でごく小さく著者名、やや大きく原題、次いで明朝体で、大きく邦題、やや大きく片仮名表記の著者名、次いで小さく「堀茂樹訳」とある。下部に黒の明朝体でごく小さく「早 川 書 房」とある。カバー表紙折返しは白地で、上部、上から1.3cmのところに黄土色の横線(5.2cm)がありその左に黄土色斜体で「epi 」とあり、右下にごく小さく横組みの黒で「装画 柏原沙織     /装幀 ハヤカワ・デザイン」とある。
 初刷のカバー表紙は、カバー表紙折返しの「epi 」に始まる横線がそのまま表紙を経て背表紙まで続いている。その上に明朝体太字で「アゴタ・クリストフ 堀 茂樹訳」とあり、横線の下に左寄せの黒の明朝体太字で標題。右端に緑地(5.5cm)に横転した白抜き斜体の著者名で、この緑地は背表紙に続いている。中央に油絵の装画、最下部、左に緑地(1.0×7.5cm)に同様に白抜き斜体の原題、右は装画の周囲から続く白地にゴシック体で版元名。カバー表紙折返し下部に「◆カバー装画――高木桜子      /◆カバーデザイン――ハヤカワ・デザイン」とある*1。単行本のカバー表紙折返し右下にも縦組みで「装幀 高木桜子」とあったが、絵は同じでない。
 文庫版も当初は高木氏の装画であったが、柏原氏の装画に代わっている。――三部作の他の2作の装幀及びその改装も、基本的にこの『悪童日記』と同様のものである。その改装の時期や理由についても判明しているのだが、詳細については次回に回すこととする。(以下続稿)

*1:6月22日追記】十一刷のカバー表紙・表紙折返しも(並べて比較していないが)初刷に同じ。