しかし連続テレビ小説「なつぞら」が酷くて引いている。――登場人物が現代風の美男ばかりなのは、もう仕方がないと思っている。
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*1:【7月7日追記】「も」を見せ消ちにした。
*2:【8月24日追記】続いて『麥秋』を見て「連続テレビ小説「なつぞら」(2)」を準備したのだが、投稿の機を逸してしまった。
*3:その割に富士子は、第5週「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」の第25回(4月29日放映)で長女の友見子が北海道大学文学部進学を相談すると「4年も大学に行ってたら、良い縁談だって少なくなるかも知れないんだから女は」と言っているのである。――この会話の反省としてなつに価値観の強制をするまいと思ったのかも知れないが、それにしても物分りが良過ぎる。【7月23日追記】第15週「なつよ、ワクワクが止まらない」の第85回(7月8日放映)で、生き別れになっていた妹の千遥が、結婚を前に訪ねて来たと知ったなつと兄の咲太郎が柴田牧場に来ていると知らされて長女の友見子も帰って来る。そこで千遥が「18で結婚?」と聞いて「18で結婚することがそもそも女の意思って言えんのか」と主張した友見子に、富士子が改めて「18だったら十分お嫁に行く歳だべさ」と言うのである。やはり、なつの高校卒業後のプランが富士子になかったことが(友見子のように早くから進学の意志を表明し、熱心に勉強すると云う態度で示していた訳でもない)どうしても納得出来ない。
*4:初めに断ったように、見た目は既に現代の最先端らしいのだけれども。――そうでなくても所謂「世話好きな」小父さん、小母さんが「すずちゃん、どうすんのさ?」と柴田家の大人たちにしつこく聞いていそうなものなのだが。【5月11日追記】帯広の菓子屋「雪月」の先代の夫人(高畑敦子)と、すっかり小母さん化して姑に似て来た当代(安田顕)の夫人(仙道敦子)辺りはそういうことが気になって仕方がないキャラクターとして丁度良いと思うのだけれども。泰樹と気脈を通じて、小津映画の小父さんたちと同じように動いても良いと思うのだ。【6月23日追記】5月末に実家に行き、父に会った際に例によって大河ドラマと朝の連続テレビ小説の感想を聞いてみたところ、大河ドラマは脱落気味であった(今月、女子スポーツになってよくなってきたけれども、やはり脚本家の趣味である落語と強引に絡めたところがいただけない。大河に志ん生を出す好機と思って張り切ったのだろうが、狂言回しは別に設定するべきであった)。そして朝の連続テレビ小説を絶賛するのである。私の父は浪人時代の昭和30年代前半に、予備校に通うために3ヶ月ほど東京の素人下宿に滞在していたことがあり、懐かしい、その頃の風情がそのまま再現されている、と言うのである。そこで私が設定について尋ねると、困っていた。気にしていなかったらしい。そして結論は「なつが可愛い」。ネットで見掛ける「可愛いは正義」の実例を我が父に見て、げんなりさせられてしまった。
*5:【5月11日追記】妹としか考えられない(兄としか考えられない)から無理、と云う理屈になっていた。まぁそれは認めるとしても、時期的に泰樹だけでなく周囲がじわじわと鎌を掛けたりしているはずなので、唐突に微妙な話を切り出されて戸惑うようなことに、まづならないだろうと思うのである。――第25回(4月29日放映)で、皆で演劇コンクール十勝地区予選大会の片付け兼反省会みたいなことをしていたとき、農業科3年生の番長で俄か演劇部員の門倉努(板橋駿谷)が「卒業したら俺の嫁になってくれ!」と告白したのは、卒業前後からそういう話が出始める時期だったから焦ったので、そこら辺りの機微に泰樹と門倉以外の登場人物が、当時の人間としては異様に鈍感なため、なんだかただの滑稽な場面のようになってしまったのは可哀想である。
*6:【5月16日追記】続きは5月15日付「江馬務『日本妖怪變化史』(3)」に書き足した。本題よりも長くなってしまった。