瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

事故車の怪(17)

 昨日の続き。
 石丸元章『ウワサを追いこせにはもう1つ、9月27日付「石丸元章『ウワサを追いこせ!』(4)」にも挙げましたが、165〜171頁「198810」に、1頁め(165頁)右上にCONTENTSと同文「堤大二郎運転の事故4WDに自殺した人の呪い!?千葉から報告」の惹句があって、しかしその下の「kongetsu-no UWASA Best 10」では「」位とそんなに上位ではないのです。ランク表の見出しは「不幸!!  堤大二郎の事故車、過去にも事故歴? 千葉方面で流れる不隠なウワサ。(報告=Pヤマト犬)   」とあって、「不隠」は「不穏」でしょう。「」は、9月26日付「石丸元章『ウワサを追いこせ!』(3)」に引いた8頁下段の注記にあった「まるぴー」なのですが、再現しづらいので○を省略しました。――この車は不動産の所謂“事故物件”に相当するものではあるのですが、自動車で「自殺」等のあった車を“事故車”とは呼ばないようです。
 それはともかく、170頁上段11〜20行め、最初の2行の最上部3字分に□に「」とあって、

先頃不幸な事故を起こしてしまった/堤大二郎運転の4WD車に呪いがか/かっていた、というウワサが千葉から報告/されてきた。「学校で友達が言うには、あ/の4WDは千葉の館山の中古屋で30万円と/いう安値で売られていた。なぜならその前/の持ち主が車の中で自殺したから。友人の/兄の友達はその車を館山の中古屋で買おう/としてやめたそうです」Pヤマト犬他14通/の報告。他に知ってる人は報告するように。

とあります。そして報告文の最後「す」の右傍に小さく「注10」とあって、下段に大きく「10」として、

その後も埼玉、茨城から報告/続々。「館山の中古屋」「千葉/の中古屋」「海に落ちて死亡」「10/万円」などがバリエーションとし/てある。

との注記があるのですが「館山の中古屋」は本文と同じですからバリエーションではありません。前の持ち主が車ごと「海に落ちて死亡」したのなら、問題なく(?)事故車です。
 埼玉や茨城の報告でも千葉県の中古車屋と云うことになっているようですが、堤大二郎(1960.12.27生)は千葉県出身ではないので何故千葉県との関連が想起されたのかは良く分かりません(出演したドラマか映画の舞台にでもなっていたのでしょうか)。堤氏がTVドラマ「軽井沢シンドローム」撮影中に事故を起こしたのは昭和63年(1988)7月30日で、オークションサイトに挙がっている画像で確認したところ「(毎月1回1日発行)」と云うことになっていた「投稿写真」10月号の発行日の丁度2ヶ月前になります。それで14件もの投稿があったと云うのですから、当時の堤氏の人気振りが窺えようと云うものです。――私は堤氏の名前は知っていたと思うのですが、しっかり見た記憶があるのは大学時代、夕食後に毎回見たドラマ新銀河「これでいいのだ」主演くらいで、この事故のことも(もちろん原作の漫画・たがみよしひさ『軽井沢シンドローム』も)全く記憶にありませんでした。
 「総索引」には、222頁右32行め〜221頁左25行め「た」行の23項め(221頁左10行め)に「堤大二郎の事故4WDに千葉で事故歴説 …170 」とあります。――しかし、石丸氏が「不幸な事故」と云う通りの事故で、そんな堤氏への同情が、こんな噂を生ぜしめ、流布させることとなったようです。(以下続稿)

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 9月29日付「松葉杖・セーラー服・お面・鬘(24)」の準備で32年前の姿を見ることになった松坂慶子(1952.7.20生)ですが、昨日始まった朝の連続テレビ小説まんぷく」のヒロイン(安藤サクラ)の母役で出演しています。

連続テレビ小説 まんぷく Part1 (NHKドラマ・ガイド)

連続テレビ小説 まんぷく Part1 (NHKドラマ・ガイド)

NHK連続テレビ小説 まんぷく 上

NHK連続テレビ小説 まんぷく 上

 未亡人の母と3人娘、次女(松下奈緒)は画家(要潤)と結婚して子持ち、長女(内田有紀)が百貨店で働きながら家計を支え、三女のヒロインもホテルの電話交換手として働き始めたところで、長女が三十歳を前にして結婚することになるのですが、目下、母が頼りない三女と2人だけになるのを不安に感じて、仮病を使って長女の結婚を先延ばしさせようとする、と云う展開になっているのですが、……既に少々ヒキ始めております。 数年前の「とと姉ちゃん」でも同様の家族構成になっておりましたが、旧民法では父の死亡によって長女が戸主になっているはずです。そうすると長女の結婚は、相手の入夫によることが原則となるはずで、母がしっかり者の長女が家を出ることを心配する必要もありませんし、そもそも三女が学業を卒えるまで待つこともなかったはずです。
 どうも、これから長女が家を出ると云う展開になりそうなのですが、そうなってしまうのであれば三女に戸主を譲ることになります。「私は武士の娘です」が口癖で、血筋を重んじているらしい母は今後、今井家を存続させるためヒロインに良い婿を迎えようと躍起になる、と云う展開になるのでしょうか。――それじゃあ初めから長女に良い婿を取れば良かったんじゃないの、と思ってしまうのですが*1。……とにかく早速、何だか不安を感じ始めている今日この頃なのです。

*1:10月3日追記】母が「私が家長」と主張する場面があったらしい。すなわち、母が今井家の家督を相続し、そこに入夫した亡夫には戸主(家長)の地位を譲っていなかった、と云うことになります。それなら長女は戸主になっていないのでしょうが、それでも何故、そこまで血筋を重んじる母が、出来の良い長女に早々に婿を取らず、晩婚になるまで家計を支えさせた挙句、みすみす他家へ出してしまうのか、と云う疑問はやはり解消されないので、ここの記述はそのままにして置きます。