瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

赤いマント(228)

・岩崎京子の赤マント(3)
 さて、私は赤マント流言の体験談を検討する場合、当人の経歴について確認する必要があると思っています。
 東京で赤マント流言が広まったのは昭和14年(1939)2月下旬頃です。大人はこんなことを怖がりませんし、怖がったとしても忘れてしまいます。ですから、回想している人の殆どが当時10代か、それより下の世代なのです。しかし、子供の頃のことですから学年や年を間違えたりするので、どうしても検証が必要になります。その上で、2018年5月10日付(159)に示したような、回想の分類も可能になって来る訳です。
 岩崎氏の経歴等については、次のシリーズで本人が何度か語っていることが分かりました。平成19年(2007)以来三弥井書店から刊行されている、東京学芸大学教授石井正己編のA5判(並製本)の昔話に関する講演・論文集です。書影を列挙して置きましょう。

子どもに昔話を!

子どもに昔話を!

  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 単行本
昔話を語る女性たち

昔話を語る女性たち

  • メディア: 単行本
昔話と絵本

昔話と絵本

  • メディア: 単行本
昔話を愛する人々へ

昔話を愛する人々へ

  • メディア: 単行本
昔話にまなぶ環境

昔話にまなぶ環境

  • メディア: 単行本
児童文学と昔話

児童文学と昔話

  • メディア: 単行本
震災と語り

震災と語り

  • メディア: 単行本
子守唄と民話

子守唄と民話

  • メディア: 単行本
国際化時代と『遠野物語』

国際化時代と『遠野物語』

  • 発売日: 2014/09/01
  • メディア: 単行本
昔話を語り継ぎたい人に

昔話を語り継ぎたい人に

  • 発売日: 2016/10/25
  • メディア: 単行本
現代に生きる妖怪たち

現代に生きる妖怪たち

  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: 単行本
世界の教科書に見る昔話

世界の教科書に見る昔話

  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: 単行本
復興と民話: ことばでつなぐ心

復興と民話: ことばでつなぐ心

  • 発売日: 2019/02/25
  • メディア: 単行本
 これは当初、石井氏が遠野物語研究所の研究主幹として関わったゼミナールの成果を纏めたものだったようです。遠野物語研究所は昭和61年(1986)発足の遠野常民大学等を前身として平成7年(1995)に設立。内閣府NPOホームページに拠ると平成14年(2002)11月12日にNPO法人として設立認証、平成25年(2013)10月30日NPO法人としては解散。最終的に平成26年(2014)3月31日に事業停止、平成27年(2015)に刊行されていないのはその影響でしょうか。
 本当ならこれら全てを点検した上で、投稿するべきなのでしょうけれども、緊急事態宣言が発令されてしまって、呑気に図書館に出掛ける訳にも行かなくなりそうなので、現在までに見当を付けて、手許に揃えているものに限ってですが、述べて行こうと考えております。(以下続稿)
【追記】以上は昨日までに準備して置いたのだが、緊急事態宣言が発令されて不要不急の外出先である図書館は5月連休明けまで、どこも完全休館になってしまった*1。利用している各図書館HP「利用状況確認」を見るに、返却日は延びていない*2。すなわち、返却日に返却出来なくてもしょうがない。開館出来るようになってから、元気だったら返しに来てね、と云う扱いなのであろう。こうなってみると4月4日付「花粉サイクリング(3)」に書いたことだけれども、B区立図書館にも予約を入れてちくま文庫版『現代民話考』を揃えて置けば良かった、と思うのである。ちなみに今朝の体温は 35.7℃、やはり昨日までは4月3日に吸い込んだ花粉の炎症で体温が上がっていたらしい。しかし低いのも良くないらしいが。

*1:4月9日追記】開館時間の短縮だけで、予約受取と返却のサービスを維持している区立図書館があった。

*2:4月9日追記】返却日を5月中旬、もしくは下旬まで延長したところもある。