瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

全国歴史散歩シリーズ13『東京都の歴史散歩』(4)

②新書判(2)
 各冊とも表紙見開きの遊紙を活用して扉にしている。続いてアート紙で8頁(頁付なし)のカラー口絵。1頁めは大きく1つ、以下の頁は上下2つ、合計15種の写真を掲載する。但し『下』は4頁め「深大寺釈迦如来倚像」のみなので合計14種である。
 以下本文は白い上質紙のモノクロ印刷で『上』はまづⅠ~Ⅱ頁、前回見た「発刊によせて」、Ⅲ~Ⅶ頁「目次」、次に頁付のない囲みの「国土地理院発行の地形図の記号」があるのは共通。『中』はⅠ~Ⅵ頁「目次」白紙が1頁、『下』はⅠ~Ⅶ頁「目次」。
 地図記号を各冊目次の後に1頁使って載せているのは、各冊の奥付の上に、

■地  図
本書に掲載した地図は,建設省国土地理院発行の|1万分の1, /2. 5 \万分の1および5万分の1の地|形図を複製したものである。*1

とあるように、当該地区の地形図をそのまま濃い灰色にして、そこに史跡や交通機関等を黒のゴシック体で記入していたからである。これが③B6変型判では、

本書に掲載した地図の作成にあたっては,国土地理院長の承認を得て,同院発行の50万分の1地方図,/20万分の1地勢図,5万分の1地形図,数値地図25000(空間データ基盤),数値地図2500(空間データ/基盤)を使用したものである(平成15総使,第46-3056号)(‥‥*2

とあるように、地形図をそのまま掲載していない。従って、多摩ニュータウンなど丘陵地の住宅地にではやや煩く、1:25000地形図の場合10m間隔で入っていた等高線がでは綺麗さっぱりなくなっている*3。このように情報を取捨することが出来るようになったことで地図記号の使用も最小限のものに限ること*4が出来、1頁も取って地図記号の説明を入れる必要がなくなったのである。しかしこのような機会に地図記号を叩き込んで地形図の見方をマスターしてしまうのも良いのじゃあないか、と思うのだけれども。
 『上』1頁(頁付なし)は上部やや左寄りに横組みでやや大きく「東京のあゆみ」とあって2~20頁に先史時代から現代までの歴史を略述。21頁(頁付なし)は1章め「皇   居」の扉で大きく「江戸城(「江戸図屏風」)」を掲出。22頁(頁付なし)は[「皇居」の史跡]の白地図、23~30頁13行め「1 皇 居 外 苑」。以下の各章・各節は③と対象させつつ述べることとしたい。271~275頁「散歩モデルコース」は囲み、276~280頁21行め「文化財公開施設」は一覧表で、1版10刷では280頁37行めまでで下は余白2行分、280頁22行め~281頁11行め「無形民俗文化財(国・都指定のもの)」も一覧表、1版10刷は281頁。281頁12行め~282頁「おもな祭(国・県指定無形民俗文化財に関する祭を除く)」一覧表、1版10刷は「県」を「都」に修正、282~283頁19行め。283頁「有形民俗文化財」は1件のみ、これは1版10刷も同じ、1版1刷の283頁は殆ど余白なのでここに追加分が収まっている。284~296頁「索   引」は変わっていない(ようだ)。
 頁付があるのはここまで、以下の附録に当たる部分及び奥付等は色々と問題があるので別に取り上げることとしよう。
 『中』は257頁まで本文で、258~263頁「散歩モデルコース」は囲み、264~267頁18行め「文化財公開施設」は一覧表で、1版8刷では267頁25行めまで、267頁19行め~268頁4行め「無形民俗文化財(国・都指定のもの)」も一覧表、1版8刷は267頁26行め~268頁11行め。268頁5~23行め「おもな祭(国・県指定無形民俗文化財に関する祭を除く)」一覧表、1版8刷は「県」を「都」に修正、268頁12~30行め。268頁24~26行め「有形民俗文化財」は1件のみ、これは1版8刷269頁1~3行めも同じ。269頁1~6行め「無形文化財」は2点、1版8刷269頁4~9行め。1版1刷の269頁は殆ど余白、1版8刷も半分余白。270~281頁「索   引」は変わっていない(ようだ)*5
 『下』は258頁まで本文、259~260頁は5月2日付(3)に見た「あとがき」、261~264頁「散歩モデルコース」は囲み、265~268頁26行め「文化財公開施設」は一覧表で268頁の下は11行分空白、1版7刷は269頁7行めまでで以下余白*6。269~270頁13行め「無形民俗文化財(国・都指定のもの)」も一覧表、1版7刷は270~271頁13行め。270頁14~28行め「おもな祭(国・都指定無形民俗文化財に関する祭を除く)」一覧表、1版7刷は270頁14~28行め、最後に挙がる「庭燎*7祭」が1版7刷は「おかがら火」に名称が変わっている*8。270頁29~31行め「有形民俗文化財」は1件のみ、これは1版7刷270頁29~31行めも同じ。271頁1~11行め「無形文化財」、1版7刷は272頁1~11行め。1版1刷の268頁と271頁の余白で1版7刷の「文化財公開施設」の追加分は収まるのに、何故か269頁を270頁にして以下1頁ズラしている。1版1刷272~276頁1版7刷273~277頁「参考文献」、1版1刷277~287頁1版7刷278~288頁「年  表」は「1989|平 成 元」年までで288頁の下は19行分余白、1版1刷288~298頁1版7刷289~299頁「索   引」は変わっていない(ようだ)。(以下続稿)

*1:改行位置は『上』が「/」、『中』1版1刷は「|」、『下』は「\」で何故か改行位置がズレている。『中』1版8刷は地形図の利用を止めた訳ではないのに、何故かこの断書きがなくなっている。【6月10日追記】『中』1版6刷は1版1刷に同じ。1版7刷は1版8刷に同じ。これは奥付の下部、横線の下に1版6刷は「落丁本・乱丁本はお取り替えします。」とISBNコードの2行だったのが、1版7刷は「●造本には十分注意しておりますが,万一,落丁・/ 乱丁などがございましたら,小社営業部宛にお/送りください。送料小社負担にてお取り替えい/たします。/●定価は表紙に表示してあります。」とISBNコードの6行になったため、奥付が全体に上にずれて、地図に関する断書きを削ったらしい。

*2:以下それぞれの承認番号があるが略。平成17年(2005)刊だが平成15年(2003)には許諾を得ていた訳である。

*3:山間部のような何もないところでは、山間部であることを表すために等高線を入れている。しかし何mの等高線なのか示しておらず何m間隔なのかも俄に分からない。しかし気分は出ており何より、赤黒2色刷(一部はカラー)になっていることも合わせて、甚だ見易くはなっている。

*4:広葉樹林や竹林などの植生やその境目(植生界)を示す点線、或いは採鉱地・採石地など史跡見学に際して不要な地図記号の排除。

*5:6月10日追記】1版6刷・1版7刷は1版1刷と変わっていない(ようだ)。

*6:6月10日追記】1版3刷は268頁30行めまで、1版4刷は37行めまで。

*7:ルビ「にわ び 」。

*8:6月10日追記】1版3刷・1版4刷「おかがら火」。