児童書の「文庫」は、文庫判ではないのだけれども、別に『二十四の瞳』を纏めるのも変なので「文庫本」に含めて置く。
・フォア文庫C018(1)
・1980年2月 第1刷発行(308頁)
- 作者: 壷井栄,武部本一郎
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 1980/02
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飾り枠は、書影では2011年4月22日付「小林千登勢『お星さまのレール』(3)」に、参考までに貼付した森絵都『宇宙のみなしご』の書影と同じになっているが、私の見た第28刷は森絵都『流れ星におねがい』の書影に同じである。 巻末に解説が2つ収録されている。286〜298頁「解説(1) =短編の作品と「二十四の瞳」」松尾不二夫*1(武蔵野市立第二中学校教諭)、と299〜308頁「解説(2) =人間的な愛情から受けた感動が物語に」壺井繁治*2(詩 人)、である。
後者の末尾近く、308頁7〜9行めの、次の記述が気になった。
この小説が書かれてから二十年以上もたった今日、なお小学生から八十歳の老人に至/るまでの幅広い読者を持ち、この作者の作品としては最も大衆的に読みつづけられてい/るのは、‥‥*3
「二十年以上もたった」とあるが、昭和27年(1952)発表だから昭和55年(1980)では「三十年近くたった」とすべきである。いや、作者の夫である壺井繁治(1897.10.18〜1975.9.4)は既に死亡しているから、フォア文庫のために解説を書くことは出来ない。すなわち、何か別の本のために、昭和48年(1973)頃に書いた解説を再録したものと察せられるのだけれども、フォア文庫には元になった本についての記述は見当たらない。――その見当は、もう付いているのだけれども、長くなるので次回に回す。
カバー表紙の写真は、昭和62年(1987)7月11日公開の朝間義隆監督の映画。時期的に見て第28刷で改装されたのであろう。
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