瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Agota Kristof “Le Grand Cahier” (6)

アゴタ・クリストフ/堀茂樹 訳『悪童日記』(6)
 単行本については、5月31日付(3)に13版と14版の比較を示したが、その後、初版と24版を見たので、以上4つの版を比較して見た。
 カバーは全て一致。
 本体、本文にも手直しがあるかも知れないが、そこまで検討出来ていない。
 確認出来た異同はやはり奥付である。まづ発行日の2行が、当然のことながらそれぞれの版で異なり、5月26日付(1)の諸版一覧に示したものとなっている。
 初版と13版は、発行日以外は一致している*1
 24版は、初版・13版・14版で「電話 東京(3252)3111(大代表)/振替 東京・6-47799」となっていたところが、「電話 03−3252−3111(大代表)/振替 00160−3−47799」となっている他は、14版に一致*2
 最後、奥付の裏から目録が3頁、縦線(13.1cm)7本で仕切って1頁に6点、左右両端の2本は太線である。右頁の右の太線の右脇に上寄せで「ハヤカワ・ノヴェルズ〈コンテンポラリーライターズ〉」とある。
 初版は3頁ともこの目録だが、13版・14版・24版は3頁めが太線の枠(13.0×8.4cm)に囲われた、アニー・エルノー/堀 茂樹=訳「〈女の証言〉三部作 」の広告で一致。
 13版・14版の1〜2頁め「ハヤカワ・ノヴェルズ〈コンテンポラリーライターズ〉」の目録は一致、初版の18点は1点も引き継いでいないが、24版には以下の2点が引き継がれている。すなわち、13版・14版の2頁め4点め『ここではないどこかへ(上・下)』が24版2頁め1点めに、13版・14版の2頁め6点め『モデル・ワールド』が24版1頁め3点めに見える。24版2頁め3点め「アクシデンタル・ツーリスト」は、初版2頁め2点めにあったものが復活(?)している。
 なお、続編『ふたりの証拠』は奥付の裏に1頁だけ目録があるが、17版と22版は『悪童日記』24版2頁めに一致、但し右頁なので右端の太線の右に「ハヤカワ・ノヴェルズ〈コンテンポラリーライターズ〉」とあるのが異なる。『ふたりの証拠』初版は2点め『私の夜はあなたの昼より美しい』のみが『悪童日記』13版・14版の1頁め5点めに見えている。(以下続稿)
追記】投稿当初は目録の書目を示さなかったが、比較の基準ともなるので細目を示して置く。今後見たものについてもここに追加して行くこととする。
○初版【1頁め】わたしはいま結婚している/潮流の王者(上・下)/青ひげ/ナポレオン交響曲/真夜中の子供たち(上・下)/恥【2頁め】ピッツバーグの秘密の夏/アクシデンタル・ツーリスト/ロリータは何歳だった?/ラヴ・ストーリーズ Ⅰ/ラヴ・ストーリーズ II/ラヴ・ストーリーズ III【3頁め】源にふれろ/その夜の嘘/時のさすらい人/悪いこと/パリス・トラウト/メンフィスへ帰る
○5版*3・8版*4【1頁め】海辺の家族/私の夜はあなたの昼より美しい/盗み/愛の選択/ある少年の物語/美しい部屋は空っぽ【2頁め】わたしはいま結婚している/アクシデンタル・ツーリスト/悪いこと/ラヴ・ストーリーズ Ⅰ/ラヴ・ストーリーズ II/ラヴ・ストーリーズ III【3頁め】青ひげ/ナポレオン交響曲ピッツバーグの秘密の夏/ロリータは何歳だった?/その夜の嘘/時のさすらい人
○13版・14版【1頁め】薔薇色の星/天使の手のなかで/マーフィ/生は彼方に(新装版)/私の夜はあなたの昼より美しい/めぐり逢う朝【2頁め】イノセント/砂の上の雲/アインシュタインの夢/ここではないどこかへ(上・下)/娼婦たち/モデル・ワールド
○22版*5・24版・26版*6【1頁め】すべての美しい馬/十五歳のプレイオフ/モデル・ワールド/世界のハーモニー/安全ネットを突き抜けて/見知らぬ弟【2頁め】ここではないどこかへ(上・下)/夢見た旅/アクシデンタル・ツーリスト/家族の写真(上・下)/愛している/見つかっちゃった

*1:8月12日追記】8版も同じ。

*2:2020年3月2日追記】22版は24版に同じ。

*3:11月4日追加。

*4:7月15日追加。

*5:2020年3月2日追加。

*6:7月15日追加。