瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(2)

新潮文庫373(2)
 Amazon詳細ページの書影は、カバー表紙折返しの右下に「カバー装画 安野光雅」とあって、これは②八十二刷から④九十七刷まで一致、カバー表紙折返しには他に作者の写真と紹介文(横組み)があるがこれも一致している。カバー裏表紙折返しに「新潮文庫夏目漱石の本」として17点を列挙(明朝体)するのも共通。五十七刷とは配列が違っている。八十二刷と八十四刷ではその下に「新潮文庫水村美苗の本」として「続明暗」が示される*1が、八十六刷・八十八刷にはない。九十二刷・九十七刷では*を挟んで新潮文庫編『文豪ナビ 夏目漱石』が挙がる*2。最下部に小さく「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」。カバー裏表紙のレイアウトもほぼ同じで、左上のバーコードは一致、右上の11行、1行16字の紹介文は五十七刷とも一致。中央の横線の左上の定価、左下のISBNコード、右下の葡萄マークも同じ、但しISBNコードは八十八刷までは10桁*3、九十二刷・九十七刷は13桁。背表紙が小豆色に白抜きであるのも同じだが、五十七刷よりは文字が大きくなって、また配置される文字も違うが、図書館の分類票で読めないところもあるので省略する。
 安野氏のカバー装画は電柱を見ても分かるように現代の都内の素描に淡彩を施したもので、内容とは関係がない。
 扉(1頁)中扉(3頁)までは一致(頁付なし)、5頁から本文。②1頁16行、1行43字(12.3×7.1cm)。③1頁15行、1行39字(12.1×8.0cm)。④1頁15字、1行37字(12.3×7.8cm)。④は文字が大きく太くなっていて、私などは少々圧迫感を受ける。③は②より大きいが大き過ぎず、行間が広いので圧迫感がない。
 本文は②は100頁までで、本文の最後に(二月十四日)とあり、改行して「大正四、一、一三――二、二三」と新聞連載の日付が入っている。③④にはこれらの日付はない。③は116頁まで、④は121頁まで。(以下続稿)

*1:6月29日追記】七十八刷にもあり。【2013年8月27日追記】七十八刷は「続 明暗」と「‥‥印刷 錦明印刷  デザイン‥‥」の間に小さいゴシック体で「*の巻には、『新潮カセットブック』/収録の作品が入っています。」とあって、13番め「硝子戸の中」と16番め「文鳥夢十夜」の右下に小さく「*」が附されている。

*2:2013年2月6日追記】九十刷も同じ。

*3:2013年2月6日追記】九十刷も同じ。