瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

菊池規子『わが輩はノラ公』(4)

 昨日の続き。
・「週刊少年ジャンプ」(2)
 「ぼくのネエタン」が、昭和48年(1973)の34号にも掲載されている、とする情報の根拠であるが、学帽番長のサイト「思い出の週刊少年ジャンプ」の「1973年の週刊少年ジャンプ」であることが分かった。ここに示されている細目14作中6番めに「■ぼくのネエタン:菊池規子:読切」があるが、5番めに挙がっている「■立ち読み厳禁:石川サブロウ読切」を手懸りに「メディア芸術データベース(開発版)」を検索して見るに、昭和49年(1974)の34号掲載と出た。そこで「1974年の週刊少年ジャンプ」を見るに、34号の細目が前年の34号と全く同じであることが分かった(書影は異なる)。――「1974年の週刊少年ジャンプ」作成に際して「1973年の週刊少年ジャンプ」を雛形として使用し、うっかり34号の細目を入力し直すのを忘れてしまったのであろう。
笠間しろうのアシスタント(2)
 さて、もし昨日の推測が正しければ、――漫画家を志しつつ、取り敢えず別の身の振り方を考えていた高3の12月に、「週刊少年ジャンプ」の巻末の作者コメント欄「ジャンプでジャンプ」に、笹川佐保原作「切りさかれた青春」連載中の笠間氏の、アシスタント募集の文言を目にして、年末年始の交に笠間氏に会い、卒業後からアシスタントを務めることとなった、と云う筋が引けそうである。
 「メディア芸術データベース(開発版)」に挙がる、菊池氏がアシストを務めている作品はいづれも昭和46年(1971)から昭和47年(1972)に掛けて「週刊漫画アクション」(双葉社・B5判中綴)に掲載されている。
・「現代エロトピア」
 「備考」欄に「1971年1月21日号連載開始 / 読切り連載 / 1971年5月13日掲載回より協力者に菊池規子が加わる」とある。仮に番号を附したがこのデータベースが依拠している国立国会図書館蔵書では【4】と【10】が欠号となっている。【16】までは「[アシスト]鈴木正年」で、【17】から「[アシスト]鈴木正年/菊池規子」となっている。
【1】「新連載/艶幻奇談/ピンキーコミック」1971年1月21日号(2号・定価100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【2】「読切り連載②/白い悪夢/エロチックコメディー」1971年1月28日号(4号・定価90円・194頁)185頁から8頁(2色カラー)
【3】「読切り連載③/終電車の怪/エロチックコメディー」1971年2月4日号(5号・定価90円・194頁)185頁から8頁(2色カラー)
【4】「読切り連載④」1971月2月11日号(6号)
【5】「読切り連載⑤/キノコ雲/エロチックコメディー」1971月2月18日号(7号・特価100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【6】「読切り連載⑥/アナおそろしや/エロチックコメディー」1971月2月25日号(8号・特価100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【7】「読切り連載⑦/プレイのきわみ/エロチックコメディー」1971月3月4日号(9号・特価100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【8】「読切り連載⑧/女はそれでも/エロチックコメディー」1971月3月11日号(10号・特価100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【9】「読切り連載⑨/艶霊/エロチックコメディー」1971月3月18日号(11号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【10】「読切り連載⑩」1971月3月25日号(12号)
【11】「読切り連載⑪/初体験/エロチックコメディー」1971月4月1日号(13号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【12】「読切り連載⑫/公害なんてへの河童/エロチックコメディ」1971年4月8日号(14号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【13】「読切り連載⑬/価値ある情事/エロチックコメディ」1971年4月15日号(15号・創刊200号記念特大号・120円・222頁)95頁から16枚
【14】「読切り連載⑭/狂気の密室/エロチックコメディ」1971年4月22日号(16号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【15】「読切り連載⑮/貞女とのお別れ/現代エロトピア」1971年4月29日号(17号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【16】「読切り連載⑯/蛙エレジー/現代エロトピア」1971年5月6日号(18号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【17】「読切り連載⑰/獣面/現代エロトピア」1971年5月13日号(19号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【18】「読切り連載⑰/眠られぬ夜/コミックエロチカ」1971年5月20日号(20号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「扉の回数表記が前号と変わらず本当の連載回数は18回」とあり。
【19】「読切り連載⑱/ある夢想家の破局/コミックエロチカ」1971年5月27日号(21号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「本当の連載回数は19回」とあり。
【20】「読切り連載⑳/トカゲに憑かれた男/コミックエロチカ」1971年6月3日号(22号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「連載回数表記が正しく修正される」とあり。
【21】「読切り連載⑳/エロチックコメディー」1971年6月10日号(23号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「扉の回数表記が前号と変わらず本当の連載回数は21回」とあり。
【22】「読切り連載〔○21〕/山窩の女/エロチックコメディー」1971年6月17日号(24号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「本当の連載回数は22回」とあり。
【23】「読切り連載〔○22〕/寝覚めの床/エロチックコメディー」1971年6月24日号(25号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「本当の連載回数は23回」とあり。
【24】「読切り連載〔○23〕/じゅごんの呪い/エロチックコメディー」1971年7月1日号(26号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「本当の連載回数は24回」とあり。
【25】「読切り連載〔○25〕/翼手人間/エロチックコメディ」1971年7月8日号(28号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
  ※「備考」欄に「連載回数表記が正しく修正される」とあり。
【26】「読切り連載〔○26〕/怨念の絵師/ピンキーコミック」1971年7月15日号(29号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
【27】「読切り連載〔○27〕/影女/現代エロトピア」1971年7月22日号(29号・100円・210頁)201頁から8枚(2色カラー)
 なお昭和46年(1971)の3号(1971年1月24日号・120円・216頁)27号(1971年7月3日号・120円・218頁)は「週刊漫画アクション増刊」。
 卒業後、笠間プロに入って、5月から名前を出してもらえるようになったのであろう。(以下続稿)