瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『現代の民話・おばけシリーズ』(05)

 『すすり泣く階段(現代の民話・おばけシリーズ 3)』(1975年6月発行)奥付にはカード記入用のデータが「N.D.C.913 偕成社 208p. 22cm 1975年」と整理されている。匿名にしたうち1字名が1人いるが、男性である。①②では表題作が最初に掲げられていたが、本巻では違っている。
寺沢正美「山んばの出た里」(10〜27頁)
  ……(伊藤■■郎氏から聞いた、愛知県北設楽郡稲武町の井山岳につたわる話による)終戦直後
笠原肇「地の底から出たゆうれい」(28〜41頁)→『ほんとうにあったおばけの話①
  ……(北海道空知郡栗沢町の炭鉱をたずねた著者の友人、鈴木■氏の話による)
吉田光一「母の両手」(42〜53頁)……(著者の体験による)昭和二十年八月
黒田芳草「キツネがとったイチョウの実」(54〜64頁)
  ……(兵庫県飾磨郡夢前町につたわる話による)
小沢長治「知らせにきた海軍さん」(65〜70頁)……(著者の体験による)小学校の五年生のとき
中尾秀也「ネオン街のほこら」(71〜84頁)……(著者の体験による)
浜崎信子「海ぼうずの怪」(85〜91頁)
  ……(大阪府高石市での著者の体験による)昭和十八年の夏/国民学校(小学校)の二年生
森田文「すすり泣く階段」(92〜101頁)……(著者の体験による)
武田てる子「ゆうれいと東京大空しゅう」(102〜108頁)
  ……(東京大空しゅう当時、東京・浅草山谷四丁目にすんでいた野桜■ケ氏の話による)
久井ひろこ「作造じいさんのキツネばなし」(109〜114頁)
  ……(広島県三原市宮浦町の大工、和泉■造氏の話による)
田代しゅうじ「カキの木になべがなる」(115〜120頁)
  ……(鹿児島県薩摩郡樋脇町市比野上手につたわる話による)
中村ときを「ただ成金」(121〜129頁)……(山本■二氏の話による)
山本なおこ「くめばあさんのネコ」(130〜139頁)……(宮崎■■郎氏の話による)
栗田まさみ「橋のたもとの白い女」(140〜148頁)……(著者の体験による)このあいだ
市原麟一郎「怪奇まくらがえし」(149〜154頁)……(高知市の西内■起氏の話による)
タマイヨシアキ(玉井義明)「爆弾の夜」(155〜159頁)……(著者の体験による)
尾関岩二「大きな顔のおばけ」(160〜168頁)……(著者の父の話による)明治
千川あゆ子「墓とどろぼう」(169〜176頁)……(松岡■夫氏の話による)最近
和田寛「ゆうれいが出るトンネル」(177〜182頁)
  ……(和歌山県日高郡由良町につたわる話による)
比江島重孝「物たまがり」(183〜188頁)
  ……(宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸の佐藤■■郎氏の話による)昭和のはじめのころ
日影みつる「船がうごかない」(189〜203頁)……(著者の体験による)

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 表紙は表題作、階段の下に佇む少年。裏表紙は「知らせにきた海軍さん」の怪異の場面を描いたもので、裏表紙も表題作を描いていた①②とは異なっている。背表紙のカットは雨の晩、大木の下に窓に灯りのともる家の影。
 カラー口絵の右下には横組みで「キツネがとったイチョウの実より」のキャプションがある(ルビあり)。
 「はじめに」と204〜207頁「●ご両親や先生がたへ解説」を担当している編集委員加太こうじ。8頁右下の担当者氏名(総ルビ)のうち「●編集委員」は同じなので以下を引いて置く。ルビを右側の余白に( )に入れて示して置いた。

表紙・カバー絵/口絵/さし絵
 こさか しげる
●さし絵
 小 松 久 子  岩 本 唯 広  (こまつひさこ・いわもとただひろ)