瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『現代の民話・おばけシリーズ』(07)

 『ま夜中に鳴るピアノ(現代の民話・おばけシリーズ 5)』(1975年7月発行)奥付にはカード記入用のデータが「N.D.C.913 偕成社 212p. 22cm 1975年」と整理されている。やはり③④と同じく(①②と違い)表題作が最初に掲げられていない*1
堀久子「赤いゆかたの少女」(10〜23頁)→『ほんとうにあったおばけの話⑤
  ……(東京都世田谷区立代沢小学校に伝わる話による)いまから十四、五年まえ
中村久美子「鳴戸橋の白い女」(24〜29頁)
  ……(徳島県鳴門市岡崎に伝わる話による)わたりぞめ式
比江島重孝「ふとんのゆうれい」(30〜35頁)
  ……(宮崎県五ヶ瀬町大字桑野内在住の綾■範さんの話による)明治のなかごろ
木下一夫「うごかぬ大砲」(36〜45頁)……(福岡県北九州市在住の市原■磨氏の話による)
市川栄一「ま夜中に鳴るピアノ」(46〜57頁)……(黒田■男氏の話による)大正のころ
木暮正夫「川をわたるゆうれい」(58〜68頁)…… 著者の姉の話による*2 何年かまえ
山根幸子「ホタル合戦」(69〜75頁)……(著者の体験による)わたしが九才の夏
小林千寿子「近衛第二連隊のふしぎ」(76〜88頁)
  ……(もと近衛歩兵第二連隊所属沼崎■男氏の話による)
近藤善三郎「タロは見た」(89〜100頁)……(著者の体験による)二十年以上もまえ
さかもとせつこ(坂本節子)「もうひとりのスチュワーデス」(101〜107頁)
  ……(スチュワーデスMさんの体験談による)昭和三十四年の夏
横笛太郎「骨の泣く道」(108〜114頁)……(沖縄に伝わる話による)
山田もと「病み田」(115〜121頁)……(愛知県渥美郡野田に伝わる話による)明治のおわりごろ
千川あゆ子「青木フデさんのこと」(122〜137頁)
  ……(著者の体験による)わたしが六年生になったとき(昭和のはじめごろ)
中村ときを「ツバキの花」(138〜147頁)……(もと航空兵・永山■吾さんの話による)
菊地裕美「いろりにいた人」(148〜157頁)
  ……(もと横浜国立大学ワンダーフォーゲル部の伊藤■彦氏の話による)
森田文「兵器庫の音」(158〜166頁)……(著者の義兄の話による)昭和十八年
伊藤廸子「さとうの雪がつもった」(167〜177頁)
  ……(京都に伝わる話による)明治のはじめごろ
久井ひろこ「ハゼ土手の話」(178〜183頁)
  ……(広島県三原市宮浦町に伝わる話による)昭和のはじめごろ
武田てる子「水の音」(184〜194頁)
  ……(東京都品川区大井二葉町在住の野櫻■けさんの話による)
斎藤了一「生きているゆうれい」(195〜207頁)→『ほんとうにあったおばけの話③
  ……(軍艦《那珂》に伝わっていた話による)

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 表紙は表題作、提灯を持った男性がピアノを照らす。キイのうち3つほど沈んでいる。裏表紙は「ホタル合戦」の主人公の少女が螢を眺める後ろ姿。裏表紙も表題作を描いていた①②④とは異なっている。
 背表紙のカットはグランドピアノ。
 カラー口絵の右下には横組みで「タロは見たより」のキャプションがある(ルビあり)。
 「はじめに」と208〜211頁「●ご両親や先生がたへ解説」を担当している編集委員は北川幸比古。8頁右下の担当者氏名(総ルビ)のうち「●編集委員」は同じなので以下を引いて置く。ルビを右側の余白に( )に入れて示して置いた。

表紙・カバー絵/口絵/さし絵
 保 田 義 孝        (やすだよしたか)
●さし絵
 難 波 淳 郎        (なんばあつお)

*1:2018年3月19日追記】話者について、ネット上に検索される形で氏名を出すのは如何と思って一部伏字にしたが、やはり資料としては扱いづらいので、ここにメモして置く。武・瑞・米・全・謹・三・た。なお、原文は地名・氏名とも総ルビ。

*2:( )がないのは原本のママ。