瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『現代の民話・おばけシリーズ』(04)

 『ゆうれいがふくフルート(現代の民話・おばけシリーズ 2)』(1975年3月発行)奥付にはカード記入用のデータが「N.D.C.913 偕成社 200p. 22cm 1975年」と整理されている。なお、匿名にしたうち1字名が2人いるが、ともに男性である。
松村茂「ゆうれいがふくフルート」(10〜22頁)
  ……(大阪府枚方市につたわる話による)昭和二十年春
柴田克子「白い少年」(23〜30頁)……(長野県・八ヶ岳の山小屋の主人・薩田氏の話による)去年
関二郎「Y病院9号室」(31〜43頁)
  ……(東京都杉並区永福町のY病院につたわる話による)昭和三十五年
中村さと子「やっぱりミオさんはやってきた」(44〜53頁)→『ほんとうにあったおばけの話④
  ……(大阪府の中学校につたわる話による)
タマイヨシアキ(玉井義明)「月夜の女の子」(54〜60頁)……(著者の父の話による)
比江島重孝「田村さんのおよめさん」(61〜69頁)
  ……(宮崎県高千穂町三田井の興梠■■ノさんの話による)太平洋戦争のおわりのころ
武田てる子「おきろや」(70〜74頁)
  ……(もと東京都品川区二葉町在住の山田■氏の話による)昭和三十年ごろ
浜崎信子「すすりなく車」(75〜81頁)……(東大阪市枚岡在住の馬場氏の知人の話による)
和田寛「クスノキとゆうれい」(82〜90頁)
  ……(和歌山県田辺市につたわる話および新聞報道による)大正十三年
間仲久子「うしろすがたの正ちゃん」(91〜99頁)
  ……(東京都台東区下谷在住の彫金家・上野■斎さんの話による)
高橋忠男「うかばれぬ少女の声」(100〜108頁)
  ……(岩手県胆沢郡金ヶ崎町の佐々木■喜くんの話による)一九七二年七月
中本昭「夜中に鳴る階段」(109〜115頁)
  ……(旧広島県安佐郡小河内村立小河内小学校の宿直室につたわる話による)
うどやまつよみ(独活山強実)「工場の源さん」(116〜124頁)
  ……(大阪市の■■合板製作所の独身寮につたわる話による)
千川あゆ子「マッチの灯」(125〜133頁)……(東京都北区田端在住の松岡■夫氏の話による)
鈴木逸郎「雨ふる夜道」(134〜145頁)
  ……(宮城県宮城町につたわる話による)ほんの六、七年まえ
中村ときを「おなじところをまわる車」(146〜157頁)……(石山■氏の話による)
小林祥晃三輪車のベル」(158〜168頁)
  ……(神戸市垂水区神陵台につたわる話および神戸新聞の報道による)
西村耕一「滑走路に立つ子ども」(169〜175頁)……(東京都調布飛行場周辺につたわる話)
藤田京子「まぼろしのちんどんや」(176〜187頁)
  ……(山形県酒田市での著者の体験による)敗戦後
上田順子「海底の墓」(188〜195頁)……(ハワイのアリゾナ号記念館につたわる話による)

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 表紙は表題作、燃える工場を背景にフルートを吹く軍楽隊の少年。裏表紙は折れたフルート。背表紙のカットは目を剥いた長髪を乱した女の顔。
 カラー口絵の左下には横組みで「わたしのとなりのベッドでは、一週間ごとに人が死んでいきました*1」右下に「『Y病院九号室』*2」とのキャプションがある。
 「はじめに」と196〜199頁「●ご両親や先生がたへ(解説)」を担当している編集委員香山美子。8頁右下の担当者氏名(総ルビ)のうち「編集委員」は同じなので以下を引いて置く。

表紙・カバー絵/口絵/さし絵
 上 矢 津         (かみやしん)
●さし絵
 小 林与 志 岩 渕慶 造  (こばやしよし・いわぶちけいぞう)

*1:ルビ「しゅうかん・し」。

*2:ルビ「ワイびょういん・ごうしつ」。