瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

角川文庫の『伊勢物語』(1)

・角川文庫466(1)
石田穣二 訳注『新版 伊勢物語角川書店・336頁

新版 伊勢物語 付現代語訳 (角川ソフィア文庫 (SP5))

新版 伊勢物語 付現代語訳 (角川ソフィア文庫 (SP5))

 新版だから旧版があるのだが未見。旧版は『竹取物語』と同じく中河與一訳注であった。3月30日付「角川文庫の『竹取物語』(01)」で紹介した中河與一訳注『竹取物語』の方は、5月28日付「角川文庫の『竹取物語』(05)」で紹介した「新版」が出るまで、このAmazonの『伊勢物語』と同じ装幀のカバーがかかるまでの寿命を保ったが、『伊勢物語』の方は早くに「新版」に変わっている。番号は同じ。
・昭和五十四年十一月三十日初版発行(336頁)
・昭和五十八年五月三十日五版発行 定価420円
・昭和六十二年五月二十日十一版発行 定価460円*1
・平成七年六月十日二十三版発行 定価621円
・平成十七年五月二十五日三十八版発行 定価620円*2
 本体は同じ、カバーと奥付から後が違う。二十三版には2種類のカバーがある。
 Amazon詳細ページを見るに、上に貼り付けた書影の他に、2種類のカバーがカスタマーイメージとして挙がっている。
 この、奈良絵本だか絵巻だかの絵を使用しているカバー表紙は、下部中央に写真にそのまま「角川文庫」の文字を入れているものが古い。私の手許にあるのは五版。カバー背表紙は白地に「新版 伊勢物語 付現代語訳  石田穣二訳注  角川文庫 黄 五1 ―  420」、裏表紙も白地で最下部左寄りに「定価420円  0193-400501-0946(0)」とある。
 この表紙が今私の手許にある二十三版まで同じなのだが、二十三版ではカバー表紙の下部中央を長方形に白く抜いて、こそに2行に「角川日本/古典文庫」と入れている。背表紙は水色地に最上部に鳳凰のマーク、「Y-5|640 新版伊勢物語 付 現代語訳」標題のみ太字の明朝体で他はゴシック体、中央やや下に太字の明朝体で「石田譲二訳注」、下部にゴシック体で「角川日本古典文庫」とある。
 なお、この表紙を何から採ったのかどこにも説明がない。左上の山の上に「やうになん/ありける」、右下の旅装の僧侶の下に「すきやうしや」、その左の狩衣の若い男の下に「なりひら」とある。第九段、東下り駿河国の場面である。(以下続稿)

*1:2014年6月6日追加。2014年6月6日付(3)に五版と比較して置いた。

*2:8月29日追加。カバーはAmazonの書影に同じ。