瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『明暗』の文庫本(5)

新潮文庫99(1)

明暗 (新潮文庫)

明暗 (新潮文庫)

 3月11日付「夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(1)に紹介した、昭和の末、新潮文庫夏目漱石作品のカバー装幀が津田青楓装幀『色鳥』だった頃の、カバー裏表紙折返しには「新潮文庫夏目漱石の作品」として18点が列挙されていた。現在は17点になっているが、これは「明暗(上)/ 〃 (下)」と2分冊だったのが1冊にまとめられたためである。
 これまでにいくつか取り上げたように、公立図書館には昭和50年代の新潮文庫がまだいくらか所蔵されていて、ごく稀に昭和40年代のカバー裏表紙にまで表紙と同じ柄が印刷されている夏目漱石の作品も見ているが、新潮文庫『明暗』の2冊本はまだ見たことがない。いずれも1冊になって後のものばかりで、読んでいないし、重いので、たまたま比較の対象があって帯に妙なところのあるちくま文庫本を5月18日付(1)から5月19日付(2)5月20日付(3)そして5月24日付(4)まで、取り上げたまでにしていたが、新潮文庫『続明暗』を見たついでに、ちょっと気になって借りて来た。読む余裕はないけれども、今後読むときの参考にしようと思って。
 番号が「99」で、2月28日付「夏目漱石『坊っちゃん』の文庫本(02)」で見た新潮文庫坊っちゃん』が昭和25年(1950)1月発行で「92」番だったから、『明暗』の2冊本もまず昭和25年に出ているのだろうと見当は付くが未見、そして昭和42年(1967)頃に新字・現代仮名遣いに改められているのだろうとも思うのだが、見てない。そこで差し当たり、現在公立図書館で見られる本である1冊本の増刷状況について、一覧にまとめて置きたい。
昭和六十二年六月二十五日発行(625頁)定価560円*1
・平成十三年四月二十日二十六刷・定価667円*2
・平成十六年六月五日三十刷・定価667円*3
・平成十七年十一月三十日三十二刷・定価667円*4
・平成十八年十二月二十五日三十三刷・定価667円
・平成十九年十一月三十日三十四刷・定価667円*5
・平成二十年九月五日三十五刷・定価667円*6
・平成二十一年六月十五日三十六刷・定価667円*7
平成二十二年一月十五日三十七刷改版(685頁)定価705円
・平成二十二年九月十五日三十八刷・定価705円*8
・平成二十四年二月十五日四十刷・定価705円*9
・平成二十七年五月十五日四十三刷・定価750円*10
 取り敢えず2つから始めて、今後ここに追補して行くことにする。(以下続稿)

*1:2016年11月29日追加。発行日の前に「昭和六十二年 六 月 十 五 日 印  刷」とある。

*2:2017年7月5日追加。

*3:2014年3月22日追加。

*4:9月23日追加。

*5:2014年6月10日追加。

*6:9月30日追加。

*7:7月15日追加。

*8:7月17日追加。

*9:2015年10月30日追加。

*10:2016年4月1日追加。