瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

柳田國男『日本の昔話』の文庫本(3)

・角川文庫553(1)
 9月21日付(1)及び9月29日付(2)で取り上げた新潮文庫3043が刊行されるまでは、角川文庫版が出ていた。これは久しく増刷されなかったが、今度絶版になって新版が出るようだ。webKADOKAWA文庫「日本の昔話」を検索するに、角川ソフィア文庫の次の版しかヒットしない。

発売日:2013年 01月 25日
定価(税込): 540円
文庫判
ISBN 978-4-04-408304-5-C0139    [在庫無し]
発行元:角川学芸出版             (発売前)


 まだ発売前だから書影も掲出されていない。そして、以前の版はヒットしないのである。
 ところで、文庫「柳田国男」で検索して見るに、発売日「2013年01月25日」に『海上の道』『新訂 妖怪談義』『日本の伝説』『日本の祭』『日本の昔話』『一目小僧その他』『毎日の言葉』『山の人生』の8点が一括刊行されるようだ。なお『妖怪談義』に「新訂」を冠しているのは「校注:小松和彦」だからである。このタイミングだが、以前も注意したように著作権は没後50年の年末に切れるので、柳田國男(1875.7.31〜1962.8.8)の著作はちょうど来年の1月から保護期間でなくなるのである。昭和37年(1962)に死んだ人の著作も皆同じである。他の版元・他の著者にも同様の動きがあるのかどうか。
 それはともかく『海上の道』『妖怪談義』『山の人生』は今回初めて角川文庫に収録されるようだが、他の5点は既に角川文庫に入っていた。それなのにwebKADOKAWAではヒットしない。完全に絶版、なかったことになっているのである。
 そこで、以前の版について、見て置こうかと思った。そのうちに新版とも比較したい。

日本の昔話 (角川文庫)

日本の昔話 (角川文庫)

改訂版二十四版】昭和二十八年二月十五日初版発行・昭和三十三年二月十四日十三版発行・昭和四十九年六月三十日改訂版二十四版発行・¥180・190頁
改訂版三十五版】昭和二十八年二月十五日初版発行・昭和三十三年二月十四日十三版発行・昭和五十七年六月三十日改訂版三十五版発行・定価300円・190頁
 カバー表紙も頁数も同じで内容的には増減はないのだが、細かいところが異なっている。いや、全く同じように組まれているのだが、実は版が違うのである。(以下続稿)