新潮文庫880『野菊の墓』のカバー裏表紙折返しを並べて見ていたら、新潮社の辞典の広告の変遷が辿れるような気がしてきたので、ここにメモしておく。
単郭の上部に横組みで題が入り、その下に縦組みで、縦線（上下の匡郭には接していない）で区切っていくつかの辞書が紹介される*1。
②『野菊の墓』六十九刷（昭和五十四年六月五日）￥140
匡郭12.0×6.0cm、上部にゴシック体横組み「新潮社の三大辞典！ 」。3点で標題は明朝体の太字、割書はゴシック体、また編者と定価・送料もゴシック体、仕切の縦線は長さ10.0cm。まず「〈現代語／古 語〉〈改／訂〉新潮国語辞典」この標題の下に小さく「《監修》久松潜一／《編集》山田俊雄 築島 裕 小林芳規」最下部に横組みで「￥2600／〒240」左に明朝体で説明が1行「総語彙十三万八千語。初めて現代語と古語を小型判一冊に集成した画期的国語辞典。 」、次に「〈新／潮〉世界文学小辞典」この下に小さく「伊藤 整 河盛好蔵 高津春繁 佐藤 朔／高橋義孝 手塚富雄 中野好夫／中村光夫 西川正身 吉川幸次郎」最下部に「￥3500／〒280」左に説明「古今東西の文学者三千五百人とその作品を初め世界文学のすべてを収める画期的辞典。」。最後に「〈新／潮〉日本文学小辞典」この下に小さく「伊藤 整 川端康成 瀬沼茂樹 中村光夫／久松潜一 平野 謙 山本健吉 吉田精一」最下部に「￥3500／〒280」左に「記紀万葉の古典から現代文学まで、川端康成氏ほか六百人の執筆者が達意の文章で解説。」
・『オリンポスの果実』三十九刷*2（昭和五十三年五月三十日）￥140
・『誰かが見ている』五刷*3（昭和五十六年三月十五日）定 価360円
＊『李陵・山月記』十刷*4（昭和四十九年七月十日）￥120
異同は定価と郵送料がそれぞれ「￥2000／〒170」「￥3500／〒200」「￥3500／〒200」となっているところ。
＊『死せる魂 下巻』二十五刷*5（昭和五十年七月十日）￥ 240
異同は『新潮国語辞典』の定価が「￥2300」となっていること。
＊『野菊の墓』六十三刷*6（昭和五十二年七月三十日）￥120
異同は『新潮国語辞典』の定価が「￥2400」となっていること。
・『李陵・山月記』十四刷*7（昭和五十一年九月五日）￥ 140
・『みずうみ』四十一刷*8（昭和五十二年二月十日）￥ 140
・『カルメン』七刷*9（昭和五十二年六月三十日）￥ 240
＊『武蔵野』五十九刷（昭和五十五年四月二十五日）￥200
内容はほぼ同じ、異同は『新潮国語辞典』の定価が「￥2900」に変わっているのみ。
・『李陵・山月記』二十五刷*10（昭和五十五年五月二十五日）￥180
・『カルメン』十一刷*11（昭和五十五年十月二十五日）定価280円
・『海からの贈物』二十一刷*12（昭和五十六年五月二十日）￥180
・『滝口入道』三十八刷*13（昭和五十六年六月十日）定価140円
・『野菊の墓』七十八刷*14（昭和五十七年三月五日）￥140
・『野菊の墓』七十九刷*15（昭和五十七年六月十日）￥140
・『老妓抄』四十一刷*16（昭和五十八年六月三十日）定価240円
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差し当たり『野菊の墓』に出ている、今のところ私が気付いているものに仮に番号を振って、整理のための基礎として示して置くこととする。これまで細かく点検していなかったので他にこの広告の出ているカバーを殆ど拾えていないが、今後見付けて点検し次第、ここに追記して行くこととする。（以下続稿）
*1:【2019年8月10日追記】はてなダイアリーからはてなブログに移行した際に、この記事に多用している半角「￥」が「\」に文字化けしてしまった。しばらくそのままにして置く。【2024年3月19日追記】2024年3月19日付（10）に述べたような事情で①としていた番号を②に改めた。
*2:6月27日追加。
*3:2023年8月27日追加。序でに半角「￥」が「/」と文字化けしていたのを全角の「￥」とした。一応区別して入力して置いたのが分からなくなるのはどうかと思うが、そのままにもしておられない。
*4:6月27日追加。
*5:2017年3月29日追加。
*6:2015年1月1日追加。
*7:2017年7月19日追加。
*8:2019年1月19日追加。
*9:2019年1月11日追加。
*10:6月27日追加。
*11:2017年6月30日追加。
*12:2017年6月27日追加。
*13:2015年4月30日追加。
*14:2016年11月6日追加。
*15:2014年3月17日追加。
*16:2014年10月7日追加。
