平岩弓枝『御宿かわせみ』は紙袋に詰めてあった単行本10冊ともう1冊を2022年8月2日付(015)に紹介し、8月9日に仏間の硝子棚にあった文庫版の最初の4冊を追加して置いた。
ところがその後、8月29日に大量の『御宿かわせみ』が寝間に畳んであった蒲団の陰から見付かったのである。文庫版37冊と単行本3冊、単行本については既に2022年8月2日付(015)に【追記】して紹介済みである。今回は手許に留めて整理する余裕のなかった文庫版について確認して置きたい。
帯や栞の類は保存されていない。カバーは綺麗である。なお2022年9月5日付(040)に「全冊」と書いてしまったが、細かく確かめて見ると全部ではなかった。ダブリを気にせず買ってしまう癖のあった祖母にしては珍しく(!)病院の領収書の裏紙に、単行本で買っているものを書き出して確認していた。よって一部単行本とダブらせているが『御宿かわせみ』シリーズの文庫版の最後の6冊は買っていない。しかしその後また新装版が売り出された際にうっかり何冊か買ってしまい、そこはダブリになっている。文庫版の最初の4冊は、初版をダブリで買い、さらに新装版を買い足して3冊ずつ持っていたのである。
・文春文庫『御宿かわせみ』文藝春秋
・ひ 1 8『御宿かわせみ』1979年3月25日 第1刷・1996年5月10日 第34刷・定価438円・284頁
・ひ 1
9『江戸の子守唄 御宿かわせみ2』1979年4月25日 第1刷・1998年6月15日 第31刷・定価400円・254頁
・ひ 1
14『水郷から来た女 御宿かわせみ3』1980年10月25日 第1刷・1998年11月15日 第27刷・定価438円・316頁
・ひ 1
15『山茶花は見た 御宿かわせみ4』1980年11月25日 第1刷・1997年9月10日 第24刷・定価408円・253頁
・ひ 1
34『幽霊殺し 御宿かわせみ5』1985年9月25日 第1刷・1997年9月10日 第18刷・定価408円・244頁
・ひ 1
37『狐の嫁入り 御宿かわせみ6』1986年6月25日 第1刷・1998年8月15日 第20刷・定価408円・232頁
・ひ 1
42『酸漿は殺しの口笛 御宿かわせみ7』1988年10月10日 第1刷・1997年11月30日 第17刷・定価390円・234頁
・ひ 1
44『白萩屋敷の月 御宿かわせみ8』1989年10月10日 第1刷・1997年11月30日 第15刷・定価438円・259頁
・ひ 1
47『一両二分の女 御宿かわせみ9』1990年5月10日 第1刷・1997年11月30日 第14刷・定価427円・261頁
・ひ 1
52『閻魔まいり 御宿かわせみ10』1991年6月10日 第1刷・1997年9月10日 第10刷・定価419円・254頁
・ひ 1
53『二十六夜待の殺人 御宿かわせみ11』1991年9月10日 第1刷・1997年4月
20日 第9刷・定価400円・253頁
・ひ 1
56『夜鴉おきん 御宿かわせみ12』1992年5月10日 第1刷・1998年4月
20日 第12刷・定価427円・283頁
・ひ 1
57『鬼の面 御宿かわせみ13』1992年10月10日 第1刷・1998年4月30日 第11刷・定価437円・286頁
・ひ 1
59『神かくし 御宿かわせみ14』1993年6月10日 第1刷・1997年9月10日 第7刷・定価429円・268頁
・ひ 1
60『恋文心中 御宿かわせみ15』1993年10月9日 第1刷・1998年4月
20日 第9刷・定価429円・263頁
・ひ 1
61『八丁堀の湯屋 御宿かわせみ16』1994年11月10日 第1刷・1997年11月30日 第7刷・定価438円・260頁
・ひ 1
61『雨月 御宿かわせみ17』1995年10月10日 第1刷・1997年11月
20日 第7刷・定価437円・278頁
・ひ 1
65『秘曲 御宿かわせみ18』1996年11月10日 第1刷・定価437円・264頁
・ひ 1
66『かくれんぼ 御宿かわせみ19』1997年10月10日 第1刷・定価438円・283頁
・ひ 1
67『お吉の茶碗 御宿かわせみ20』1998年4月10日 第1刷・定価438円・258頁
・ひ 1
68『犬張子の謎 御宿かわせみ21』1998年11月10日 第1刷・1998年12月5日 第2刷・定価448円・285頁
・ひ 1
71『清姫おりょう 御宿かわせみ22』1999年11月10日 第1刷・定価448円・283頁
・ひ 1
72『源太郎の初恋 御宿かわせみ23』2000年5月10日 第1刷・定価448円・279頁
・ひ 1
73『春の高瀬舟 御宿かわせみ24』2001年3月10日 第1刷・定価448円・265頁
・ひ 1
76『宝船まつり 御宿かわせみ25』2002年4月10日 第1刷・定価448円・280頁
・ひ 1
77『長助の女房 御宿かわせみ26』2002年8月10日 第1刷・定価448円・275頁
・ひ 1
78『横浜慕情 御宿かわせみ27』2003年4月10日 第1刷・2005年3月25日 第4刷・定価476円・283頁
・ひ 1
83『佐助の牡丹 御宿かわせみ28』2004年4月10日 第1刷・2005年10月15日 第2刷・定価476円・294頁
ここで冒頭に触れた鉛筆書きのメモを取り上げて置こう。文庫判の大きさに切って、横線を引いて2段、上段に「源太郎の初恋、/✓春の
高瀬舟/✓宝船まつり/✓長助の女房/横浜慕情/佐助の牡丹/初春弁財船」下段は「✓鬼女の花摘み/✓江戸の
精霊流し/✓十三才の仲人/✓小判商人/✓浮かれ黄蝶」の12点を列挙、✓を付けている8冊と『源太郎の初恋』は同じ紙袋に纏めてあった。『横浜慕情』は別にあった(何処にあったか覚えていない)。残り2点のうち『佐助の牡丹』は文庫版があるが『初春弁才船』のみ、単行本・文庫版ともに見当らなかった。
以下、同じ場所にあった関連本と新装版、そして『新』の2冊を見て置こう。なお新装版は『19』までしか出ていないが、これは初版は『12』までがカバー裏表紙折返し最下部左寄りに「カバー・粟屋 充」とあって、
文藝春秋デザイン室長で
文藝春秋の文藝書の装幀を数多く手掛けた粟屋充(1931生)の装画、『13』から『19』が「カバー・佐多芳郎」で『20』以降が「カバー・
蓬田やすひろ」と代わったのを、全巻蓬田氏の装画で統一すべく企図されたからである。祖母は19冊の新装版のうち6冊を(恐らく誤って)買っていた。
・ひ 1
79 平岩弓枝編『「御宿かわせみ」読本』2003年4月10日 第1刷・2009年5月10日 第9刷・定価552円・275頁
この関連本と『新』の2冊は2022年8月2日付(015)の追記に述べたように、同じ場所に単行本もあった。
・ひ 1
81『御宿かわせみ』2004年3月10日 新装版第1刷・2009年7月10日 第9刷・定価505円・299頁
・ひ 1
82『江戸の子守唄 御宿かわせみ2』2004年3月10日 新装版第1刷・2008年11月15日 第6刷・定価514円・272頁
・ひ 1
84『水郷から来た女 御宿かわせみ3』2004年7月10日 新装版第1刷・2009年1月25日 第5刷・定価543円・332頁
・ひ 1
85『山茶花は見た 御宿かわせみ4』2004年8月10日 新装版第1刷・2009年4月15日 第5刷・定価505円・267頁
・ひ 1
98『恋文心中 御宿かわせみ15』2005年10月10日 新装版第1刷・2009年6月5日 第3刷・定価505円・263頁
・ひ 1
99『八丁堀の湯屋 御宿かわせみ16』2005年11月10日 新装版第1刷・2009年7月15日 第3刷・定価505円・261頁
・ひ 1
115『新・御宿かわせみ』2010年8月10日 第1刷・定価571円・381頁
・ひ 1
117『華族夫人の忘れもの 新・御宿かわせみ2』2011年8月10日 第1刷・定価543円・349頁
折角なので、
Wikipedia「
御宿かわせみ」項に加筆して置くこととしよう。(以下続稿)