瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(2)

 昨日の続き。
 本作の初出は昭和44年(1969)の雑誌「螢雪時代」連載だが、他にも「螢雪時代」昭和46年5月号付録として、山藤章二のイラストで1冊に纏めたものがオークションサイトに上がっていた。版次としてはこれを⓪とすべきかも知れない。山藤氏のイラストは初出にもあったのであろうか。
②単行本『やぶれかぶれ青春記』一九九〇年一月五日 第一刷発行・定価951円・勁文社・220頁・新書判上製本
 カバー表紙は①の2種と③と同じ村上豊(1936.6.14生)の装画である。そうすると村上氏は本作に4種のカバー装画を描いていることになる。
 白地に手書きの太い赤線の枠内の、左上に太い毛筆で「やぶれかぶれ青春記」と標題、赤枠の上辺が「や」で、左辺が「記」で切れている。赤枠右上「小松 左京」と赤のゴシック体太字。余白を上手く使って、弊衣破帽、左腕を振り上げ、右脚を蹴り上げた眼鏡の中学生のイラスト。破れた左肘の下からゲートルを巻いた左脚の右側に「〽蝶々も/  トンボも/  鳥のうちィ~~~」と書き入れている。股間から下がって見える鞄の紐の脇に「む」。赤枠の左下隅、細いゴシック体横組みで「勁文社」。
 カバー背表紙は丸背で淡くくすんだ水色地、上部から中央に掛けて赤の明朝体太字で大きく標題、下部に紺色でやや大きく著者名、最下部に明朝体横並びで小さく版元名。
 カバー裏表紙、左側(8.5cm)は背表紙から続くくすんだ水色地で、下部に2行、1行めはOCR-Bで「ISBN4-7669-1104-0 C0293 P980E」2行めは中央揃えで「定価980円(本体951円)」。右側(2.7cm)は白地で、水色地と白地の境界のやや上部、かすれた赤線で囲って(内側は白地)カバー表紙の標題を縮小して収める。
 カバー表紙折返しは表紙から続く白地(0.4cm)残りはくすんだ水色地(6.4cm)、カバー裏表紙折返しは白地(0.5cm)に水色地(6.6cm)。文字はない。
 見返しは横縞の透かしを入れた、青い毛を少し漉き込んだ黄緑色の紙で、遊紙の裏は横縞が見えない。
 扉、左側を手書きの青い枠で囲って、上部にカバー表紙の標題を縮小して収め、下部中央にカバー背表紙と同じ著者名。枠内は白地、枠外は左側(3.8cm)のみ淡い紺色地で残りは白地、著者名の真下、青枠下辺の下中央に明朝体横組みでカバー背表紙と同じ版元名。
 1頁(頁付なし)「目  次」、2頁(頁付なし)下部中央に極小さく縦組みで「装画・挿絵 村上 豊」。
 3頁(頁付なし)中扉で上部中央に明朝体縦組みで標題。
 5頁「ま え が き」6行取り5字下げ。「目次」3頁2行めでは何故か「まえがき」が太字で、5行め「著者年譜(一九三一――一九五四)」と同じ扱いになっている。
 15頁(頁付なし)は「やぶれかぶれ青春記」の扉で、3頁よりもやや小さい。
 17頁「お前、アホやなあ……」6行取り3字下げ(以下同じ)。本文は1頁15行、1行41字。注は旺文社文庫を踏襲。本文は203頁11行めまで、1行半空けて左下に小さく、

 本篇は、昭和四十四年四月号より十一月号まで『螢雪時代』(旺/文社刊)に連載されたものである――編集部。

とある。
 205頁(頁付なし)「わが青春の野蛮人たち」の扉、207頁、初め4行分空けて本文、215頁4行めまで。なお、奇数頁の上部小口側に5頁から215頁まで、扉と挿絵の頁を除いて「やぶれかぶれ青春記」とある。なお、算用数字の頁付は各頁の下部小口側。
 216~220頁「著者年譜(一九三一――一九五四)」は「昭和六年(一九三一)」から「昭和二十九年(一九五四)二十三歳」まで。
 次に奥付、最後に3頁「勁文社の文芸図書」の目録、1頁2点ずつ、標題、著者、書影、判型に2行の紹介文。
ケイブンシャ文庫『やぶれかぶれ青春記』
 未見。現在私が通っている図書館に所蔵されていないので、確認は後回しにする。(以下続稿)