瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(125)近代詩

 もう祖母宅には入れなくなった。運び出さなかった本はメモによって入力して行くことになる。7月半ば頃まではメモの遺漏や誤りを祖母宅の現物によって修正していたが、以後はとにかくメモを取っては段ボールに詰める、と云う作業に集中しないと間に合わなくなったから、とにかくメモだけを取ってそれを点検する余裕がなくなった。そんなメモが数百冊分、いや千冊以上あるかも知れない。これを現物以外の情報と照合しつつ入力して行くのはかなりしんどいが、乗り掛かった船だから中断させずにやり遂げるしかない。
 特に帯については、祖母の蔵書に掛かっていたものが書影と同じものかどうか、そこまでのメモを取っていないので、確認出来なくなってしまった。画像検索である程度の見当を付けて行くよりない。
 それから、運び出してブックオフもしくは古本屋に持ち込む予定のもの、祖母宅に戻すつもりが間に合わなかったものが廊下や階段に積んである。これらも記録を取った上で早いうちに片付けてしまわないといけない。
 寝間の本棚より。以下は全て祖母宅に残して来た。
・『日本詩人全集』新潮社・小B6判布装函入
 本体にカバー、ビニールカバーが掛かる。帯は函に掛かっている。
・1 伊藤整 伊藤信吉 編島崎藤村昭和四十二年 三 月 十 日発行・昭和五十一年十一月十五日九刷・価 800円・330頁

 折本16頁「日本詩人全集 第5回 島 崎 藤 村〈第1巻付録〉    昭和42年3月・新潮社」挟まる。
・3 矢野峰人土井晩翠 薄田泣菫 蒲原有明 三木露風昭和四十三年 五 月二十日発行・昭和五十三年 五 月 五 日四刷・価 800円・340頁 折本16頁「日本詩人全集 第19回 土 井 晩 翠薄 田 泣 菫蒲 原 有 明三 木 露 風〈第3巻付録〉    昭和43年5月・新潮社」挟まる。
・19 吉田精一 安藤更生 笹原常与 篠田一士堀口大學 西條八十 大手拓次昭和四十三年十一月二十日発行・昭和五十三年 三 月三十日五刷・価 800円・346頁※ 帯欠
 折本16頁「日本詩人全集 第25回 堀 口 大 學西 條 八 十大 手 拓 次〈第19巻付録〉    昭和43年11月・新潮社」挟まる。
新潮文庫777/草 197 A 河上徹太郎 編『萩原朔太郎詩集』昭和二十五年十二月 十 日 発    行・昭和四十二年 五 月三十日 二十七刷改版・昭和五十三年十二月三十日 四 十 五 刷・定価220円・新潮社・252頁 カバー表紙折返し、右下に「カバー 加 山 又 造」とある装画は書影に同じだが、祖母の蔵書では上部に明朝体横組みで、赤く大きく標題、その下に「河上徹太郎編」と黒で添え、最下部左詰めに「新 潮 文 庫」とある、よって加山氏の絵は下寄りで書影ほど黒が濃くない。
 客間のクローゼット左側1段め、特に煤けた文庫版が纏めてあったティッシュケースを加工した文庫立てより。
岩波文庫307-308 薄田泣菫『泣菫詩抄』昭 和 三 年 四 月 三 十 日 印  刷・昭 和 三 年 五 月 五 日 發  行・昭 和 六 年 三 月 七 日 再版發行・定價四十錢・岩波書店・201頁
 2頁(頁付なし)扉裏の白紙に寄せ書きがある。これについては祖母の女学生時代のことを検討する際に取り上げることとしたい。
岩波文庫1281-1282 佐藤春夫『春夫詩鈔』昭和十一年三月二十五日印 刷・昭和十一年三月 三 十 日發行・定價四十錢・岩波書店・269頁
 表紙・背表紙・裏表紙が全て剥がれている。
 『春夫詩鈔』は処分したが『泣菫詩抄』は一応手許に留めている。しかし寄せ書きの画像を撮って、その考証を済ませたら処分しようと思っている。
 いや、『春夫詩鈔』は国立国会図書館デジタルコレクションで同版の完本をカラー画像で閲覧出来るが『泣菫詩抄』は戦後の増刷のモノクロ画像で、かつ国立国会図書館限定公開である。少々考えよう。
 この他にもメモだけ取ったもの、現物を持って来ているものがあると思うが、俄に掘り出せない。順次追加して行くこととする。(以下続稿)