瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(140)王朝文化

 これもやはりメモ或いは現物が十分整理し切れていないのだが、取り敢えず投稿して置いて、ゆっくり(!)追加して行くこととしたい。
 客間のクローゼット右側1段め、特に古びた文庫本を収めたティッシュケースを加工した文庫立てに次の文庫本があった。
新潮文庫1168 中村真一郎『王朝の文学』昭和三十三年四月二十一日 印刷・昭和三十三年四月二十五日 発行・定価70円・新潮社・200頁
パラフィン紙・帯かかる
 本体表紙及び灰色の帯には「王朝の文學*1/中村眞一郞著」とあるが1頁(頁付なし)扉や奥付は新字体である。なお帯の表紙側右下に「80」背表紙側株に縦に「八〇」とある。
 以下は寝間の本棚より。
岩波新書(青版)764 北山茂夫藤原道長1970年9月21日 第1刷発行©・1977年6月20日 第6刷発行・¥ 280・岩波書店・216頁

岩波新書(青版)854 清水好子紫式部1973年4月28日 第1刷発行©・岩波書店218パラフィン紙かかる
※ 栞「岩波新書」挟まる。「近  刊」4点、裏面に紹介文付で「最 新 刊」3点、1点めが本書。
岩波新書(黄版)319 中村真一郎『色好みの構造』1985年11月20日 第1刷発行©・定価480円・岩波書店・207頁 祖母は同時に刊行された岩波新書(黄版)320『文明開化』も買っていたが、これに挟まれている栞「《本の知識》シリーズ=No.3和文活字の名称」の裏面にある紹介には「―王朝文化の深層―」の副題がある。この副題はカバー表紙・本体表紙・扉にもある。カバー背表紙・本体背表紙・奥付には副題なし。
 仏間の硝子棚にも何冊かあった。(以下続稿)
2024年3月16日追記】仏間の硝子棚より。
新潮文庫1955/青 12 中村真一郎『王朝文学論』昭和四十六年 六 月三十日 発  行・昭和四十七年 十 月三十日 四  刷・¥160・新潮社・330頁 3頁(頁付なし)中村真一郎「ま え が き」は「一九七一年春」付で、2~6行め、

 従来、本文庫に『王朝の文学』(昭和三二年)が入っていた。それは著者が、この主題について/著した第一作であり、その後、同じ新潮社から、第二作の『王朝文学の世界』(昭和三八年)を単/行本として出した。
 今回、新たにこの二冊を合わせて『王朝文学論』の表題とした。したがって前の文庫本は自然/消滅となる。


 当記事の筆頭にメモしたように『王朝の文学』も祖母は持っていた。中村氏は「昭和三二年」としているが昭和33年(1958)4月刊である。但し処分してしまったので比較することが出来ない。本書の「王朝の文学」の部分は5~8頁(頁付なし)「目   次」の5頁3行め~7頁8行め、11頁(頁付なし)扉「王 朝 の 文 学/――その小説的伝統――」12~67頁「第 一 部」68~159頁「第 二 部」で、組み直しているものと思われる*2
 なお、Amazonで検索すると「王朝の文学 (1958年) (新潮文庫)」として次の書影が掲出されている。

 しかしながら、上記祖母の初刷とは異なっており、昭和40年代の増刷時の帯であろう。それで本記事投稿時に書影を附さなかった(のだと思う)。

*1:朝は「嘲」の口偏のない字体。

*2:【2024年3月19日追記】2024年3月19日付「「新潮社の辞典!」の広告(10)」にカバー裏表紙折返しの広告について記述した。【2024年3月20日追記】ついでにカバーの他の箇所についてもメモして置こう。カバー背表紙は上部に標題「王 朝 文 学 論」、中央やや下に著者名やや小さく「中村真一郎」その3字分くらい下に小さく「新潮文庫〔青〕一二」括弧は左右に。そして漢数字2字分空けて最下部「160」。カバー裏表紙、緑色の横線2本の間、右側に明朝体横組み11行(1行16字)の紹介文。中央やや下に葡萄マーク、右下隅に「¥160」、カバー表紙折返しには文字なし、カバー裏表紙折返しには広告の他に最下部左詰め「カバー印刷 錦明印刷」。