・村下要助『生きている八王子地方の歴史』(5)正誤表
内容の確認で長くなった。本書は昨年来度々借りてその度に拾い読みして、大体の内容を何となく知っているような気分になっていたが、細目と図版の確認のため頭から流し読みをして、色んな意味で中々物凄い本であることを再認識した。しかしその物凄さを細かに検証する余裕はないので、まづは私が今借りている本に書込まれている訂正に私が斜め読みして気付いた箇所を足して、正誤として示して置こう。
私の借りている本には正誤表はないが、抹消箇所は黒のサインペンで、文字の訂正はボールペンで書入れてある。ここまで明瞭な訂正を入れているのは正誤表があったからであろうと思って国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧出来る国立国会図書館蔵書を見るに、裏表紙見返しの遊紙に「『生きている八王子地方の歴史』正誤表」が貼付されている。
頁 | 行 | 誤 | 正 |
55 | 6 | 足利氏よりげき檄 | 足利氏より檄 |
80 | 10 | 敵対したであった | 敵対したのであった |
99 | 8 | 由木、別所 | 由木別所 |
168 | 9 | 一軒は宇津君番田谷戸 | 宇津貫君田谷戸*1 |
174 | 2 | などもあったが、 | などもあったか、 |
247 | 1 | 穂作 | 稲作 |
301 | 2 | 聖パウロ | 聖テレジヤ*2 |
328 | 5 | 〝どっこ〟*3 | 〝どっこい〟 |
341 | 5 | 甲斐一ノ宮は勝沼 | (削除)*4 |
359 | 1 | 小比企引位稲荷 | 小比企式位稲荷 |
374 | 15 | ここ上げる用もない。 | ここで上げる用もない。 |
しかし、誤りはこれだけではない。私の借りた本に同様に書き込まれている箇所を抜いて置こう。
・377頁4行め「二百四、四十年前頃」を「二百四、五十年前頃」とする。
私が気付いたのは以下の箇所。
・168頁10行め「昭和十二和頃」は「昭和十二年頃」。
・191頁5~7行め「応永十/八年(一四〇八)、文安六年(一四四九)、大永二年(一五二二)、寛永十年(一六三四)、寛文十年/(一六七一)」は「応永十/八年(一四一一)、‥‥、寛永十年(一六三三)、寛文十年/(一六七〇)」2桁になると怪しい。
・204頁16行め「今御の研究」は「今後の研究」。
本書の問題点と魅力を窺うには、2022年12月3日付「八王子市の首なし地蔵(2)に参照した HN「ご〜ご〜ひでりん」のブログ「古墳なう」の村下氏に言及した8件の記事を参照されたい。――古墳に限っているが(私は古墳に余り興味がなく知識もないので論評など全く出来ないが)村下氏の書振りの魅力と問題点の一端を窺うに十分であろう*5。
旧 Twitter(X)でも何人か参照している人がいる。しかしそこまでは、ちょっと追い切れないのでここには割愛して、そういうものがあることに触れるに止めて置く。興味のある方は「村下要助」もしくは「生きている八王子地方の歴史」で検索して参照されたい。(以下続稿)