瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『突風』(1)

・中公文庫
 連作「影の車」の1篇で短篇集『影の車』に収録されなかった「突風」は、後に『突風』という短篇集に収録された。2月24日付「松本清張『潜在光景』(3)」に見たように角川ホラー文庫『潜在光景』にあって角川文庫13546『潜在光景』に収録されなかった「黒い血の女」は、この短篇集に収録されていた。

突風 (中公文庫)

突風 (中公文庫)

【27版】1974年3月10日初版・2001年2月10日27版・定価571円・中央公論新社・268頁
【30刷】1974年3月10日初版発行・2005年1月15日30刷発行・定価571円・中央公論新社・268頁
 Amazon詳細ページでなか見!検索で「2009年12月25日34刷発行」を見ることが出来るが、カバー表紙・表紙折返し・裏表紙は一致。
 カバー背表紙は27版と30刷で一致、紫を帯びた赤地で明朝体白抜きで上部に標題、中央やや下に著者名、下部に楕円に白く抜いてその中に黒のゴシック体で(ま 12 6)その下に明朝体白抜きで「中公文庫」最下部に横長の角切り長方形に黒のゴシック体で「571」とある。
 カバー裏表紙折返し、白地で縦組み明朝体で右上にやや小さく「松本清張著(中公文庫)」少し空けて、27刷は「乱 雲/野盗伝奇 改版/突 風/五十四万石の嘘 改版/霧の旗 改版影の車 改版/絢爛たる流離」以上が上段で、下段に「ミステリーの系譜/中央流沙 改版/眩 人 改版/紅い白描/渇いた配色」の合計12点。30刷は下段なく「突 風/影の車/ミステリーの系譜/中央流沙/眩 人/渇いた配色」の6点。34刷も上段のみで8点、30刷に「実感的人生論/黒い手帖」の2点が追加されている。
 収録作品の初出は示されていない。263〜268頁の三好行雄「解説」の冒頭263頁2〜3行めに「『突風』は昭和四十一年に編まれた短篇集だが、収録作品はいずれも比較的はやい時期に書かれ/ている。「金庫」や「穴の中の護符」などは昭和三十二年の作品なのだから、……」とあり、次の段落263頁11行めに「『突風』はその昭和三十二年から三十五、六年ごろにかけて書かれた短篇を集めている。……」とある程度で、「影の車」との関係にも触れるところがない。
 奥付の形式はそれぞれ異なる。
 奥付の裏は目録で27版は3段組の「中公文庫 既刊より」下部に小さく「二〇〇一年一月」が3頁、1頁めから3頁めの中段までが「日 本 文 学 II」、3頁め下段が「新 刊」。2頁めの中段2〜9点めが松本氏の作品で「五十四万石の嘘 改版/突  風/ミステリーの系譜/中央流沙 改版/眩  人 改版/渇いた配色/野盗伝奇 改版/影 の 車 改版」の8点。
 30刷は「中公文庫既刊より」と題して、1頁8点で3頁、1頁めは7点で内6点が松本清張、裏表紙折返しにある本書を除く5点「ま-12-11 ミステリーの系譜/ま-12-17 渇いた配色/ま-12-21 眩 人/ま-12-22 影の車ま-12-23 中央流沙」にもう1点「ま-12-24 実感的人生論」が追加されている。紹介文3行(1行24字)の最後に〈解説〉者、最下部にISBNコード10桁。