瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『軍師の境遇』(3)

・角川文庫6796(3)
 消費税導入前のカバーが掛かった版を見た。

軍師の境遇 (角川文庫)

軍師の境遇 (角川文庫)

・昭和六十二年十月二十日三版発行 定価380円
 3月4日付(1)3月5日付(2)は1月下旬に用意した。すぐに上げられる形にして置いたのだが、「赤いマント」の連載を続けていたので投稿を見合せているうち、カバーの異なる版を見る機会を得た。しかし既に出来上がったものに手を入れて新たに練り直す気持ちの余裕がないので、差当り(1)と(2)はそのまま手を入れずに上げ、それから(3)として三版について別に記述して見た次第である。加えて、1月下旬には貼れなかったのか、用意した草稿には書影を貼っていなかったのだが、今確認して見るに表示出来るようである。よってここに補って置く。
 カバー裏表紙折返しの「角川文庫松本清張作品集」は、3月4日付(1)で見た再版が『野盗伝奇』まで38点46冊であるのに対し、この三版は2013年3月7日付「松本清張『内海の輪』(1)」で見た角川文庫3251『内海の輪』二十三版のカバー(定価380円)と同じで『失踪の果て』まで37点45冊である。角川文庫6917『失踪の果て』は「昭和六十二年十月二十五日初版発行」で、次の角川文庫7259『野盗伝奇』が既に見たように「昭和六十三年十二月十日初版発行」だから、このカバーはその間のもの、三版発行時に掛けられたと見て良いのではないか。
 以下、私の見た再版のカバーと比較しつつメモして置く。
 カバー表紙は一致。
 カバー表紙折返しの異同は下部の広告で、2013年9月13日付「角川文庫の「月刊カドカワ」の広告(1)」で見た②。
 カバー裏表紙は白地で上部に1行、ISBNコードとCコードは一致、異同は続く「\380E 定価380円」。
 カバー背表紙が大きく異なり、赤地だが再版のカバーのように濃厚な赤ではない。上部に明朝体白抜きで標題、中央やや下にやはり明朝体白抜き著者名、下部にゴシック体で「角川文庫 緑 二二七 」横並びで「―43 ―」すぐ下に定価の数字がゴシック体「380」とある。消費税導入に伴って背表紙のレイアウトを変更したものか。
 本体の異同は奥付のそれぞれの発行日と再版「製本――大谷製本」が三版「製本――本間製本」となっていることと、最後の「角川文庫 最新刊」(49)頁・(50)頁が別のものに変わっていることだけで、他の本体・目録等は再版に同じである。(以下続稿)