瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『ツタンカーメン』(1)

 山岸凉子日出処の天子』の続編「馬屋古女王」は、掲載について何かあったらしく『日出処の天子』を連載していた白泉社「LaLa」昭和59年(1984)11月号に1/3が掲載された後、続きは角川書店「ASUKA」昭和60年(1985)8月創刊号・9月号に掲載されました。
 これについて事情を説明したものは殆ど見ないのですけれども、砂手紙のブログ「砂手紙のなりゆきブログ」の2014-11-10「漫画『日出処の天子』と「馬屋古女王」制作秘話」に、日程を示しての説明があります。要するに、9月24日(月)が振替休日(秋分の日の翌日)だったために22日(土)が雑誌発売日に、そしてハッピーマンデーでなかったので9月15日(土)が祝日(敬老の日)で最終締切日が14日(金)になってしまった、ということなのですが、もともとの日程やぎりぎり間に合わせるための時間的余裕についての知識が私にないので、17日(月)締切では無理だというのは、そうなのか、という感想しか出て来ません。このことは、掲載誌をその前後の号まで見た上で考え直してみないことには、腑に落ちそうにありません。
 とにかくこの一件以後、山岸氏は白泉社の雑誌に描かなくなります。
 それが平成6年(1994)7月号の「LaLa」に、約10年ぶりに「封印」連載を開始するのです*1
 この復縁(?)の背景には、2月5日付「山岸凉子『日出処の天子』(10)」で見た、同年3月の白泉社文庫版『日出処の天子』刊行があるようです*2
花とゆめCOMICS『封印』

 未見*3
 ところが、この連載は打切りになったようです。その後、山岸氏は白泉社の雑誌に殆ど描いておりません*4
 こういった辺りの事情は当事者が語らなければ状況証拠から推測するしかないので、出来れば当事者の説明が欲しいところなのです。……語りにくいので語られないのですけれども。
 さて、中断された(としか思えない)「封印」ですが、潮出版社コミックトム」にて「鬼」を連載した後に「ツタンカーメン」と改題して、再開します。(以下続稿)

*1:3月22日追記】これは事実誤認で、レディースコミック誌「セリエミステリー」平成5年(1993)5月号に短篇「貴船の道」が掲載されている。

*2:この文庫版には、花とゆめCOMICS版『日出処の天子』には収録されなかった「馬屋古女王」も収録されております。

*3:2016年3月19日追記】その後、花とゆめCOMICS『封印』を見ることを得て、2015年4月2日付(08)から2015年4月15日付(14)まで、断続的にメモして置いた。

*4:3月22日追記】ここも事実誤認で、打切り(?)後にも「セリエミステリー」に短篇3篇が掲載されている。但し『封印』改題『ツタンカーメン』連載を「コミックトム」で再開する以前である。なお「セリエミステリー」は初め季刊で創刊号は「Winter 1988」、最後は隔月刊で平成9年(1997)6月の9巻3号で休刊になっている。この雑誌については、ネット上に殆ど情報が上がっていない(ようだ)。