瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『妖精王』(14)

 白泉社文庫のカバー裏表紙にごく縮小されて入っているカラーイラスト(4.1×2.9cm)について、『妖精王の帰還』より「●初出一覧・コメント」を見て置く。
・第1巻
 『妖精王の帰還』102頁29〜31行めに、

16. 秋草の妖精
p.20-21 「花とゆめ」1978年7号(4月5日号・第13回) 353×500
◇これも、原本ではモノクロで部分使用していたイラストレーションです。

とある。「これも」というのは8月20日付(13)に引いた「10.草の妖精(十勝史)」のコメントを受けている。うち20頁の、上下左右を若干切った大部分が文庫版に使用されている。
・第2巻
 『妖精王の帰還』103頁33〜38行めに、

06. 妖精王
p.08-09 「花とゆめ」1977年9号(5月5日号・第1回) 352×500
◇短編執筆のときは、まず作品タイトルを考え、内容を決めてゆきます。『アラベスク』『日出処の天子』『舞姫テレプシコーラ』のような長編の場合は、必ず最終/回までを決めてから執筆します。『妖精王』は例外で、“北海道を舞台に、知っている妖精はみんな登場させてみよう”くらいに思って開始して、冒頭の100ページほ/ど(連載2回分)しかストーリーを決めていませんでした。とはいっても、“ファンタジー”の枠のなかで描いていますから、ラストは想定できましたけれど……。/これは連載初回の見開きトビラで、爵から見て先代の“妖精王”を描いたものです(連載は78年21号で完結)。

とある。うち09頁の、上下左右を若干切った大部分が文庫版に使用されている。なお08頁の男性の顔は花とゆめCOMICS『妖精王』第1巻(未見)のカバー表紙に使用されている。
・第3巻
 『妖精王の帰還』12〜13頁掲載の「09.白雲の妖精」で、7月22日付(12)に引用した。上下は『妖精王の帰還』より広く、下部の草の根元、さらにその下の橙色地まで収まっている。13頁は大部分、3人の妖精のうち左の妖精は全身、文庫版では左側がカットされて右手が双辺を0.2cmはみ出している。中央の妖精はもちろん全身収録、12頁は右の妖精の上半身までを収める。文庫版では髪の毛や薄衣は『妖精王の帰還』よりも白く、透けていた右の妖精の臀部も確認出来ない。(以下続稿)

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 これは9月22日に用意したもの。