瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山田風太郎『戦中派虫けら日記』(3)

 一昨日からの続き。
ちくま文庫(1)
 第一刷と第二刷のカバーは表紙・背表紙・裏表紙は一致。
 カバー表紙折返し、最上部に同じ写真があるが、第一刷は白黒が強調されて影が濃く、全体的に暗い。第二刷は影が薄く調整されている。その下に明朝体横組みで紹介文、まづ明朝体太字で「山田風太郎(やまだ・ふうたろう)」とあり、第一刷は

1922(大正11)年、兵庫県養父/郡関宮町の医家に生まれる。/1949年、『眼中の悪魔』『虚像/淫楽』で第二回探偵作家クラ/ブ賞を受賞。その後『甲賀忍/法帖』を初めとする“風太郎/忍法”を生みだし、忍法ブー/ムをまきおこす。更に'73年よ/り『警視庁草紙』『明治波濤歌』/『エドの舞踏会』*1など独特の手/法による“明治もの”を発表/し、話題となる。'97年菊池寛/賞受賞。『人間臨終図巻』『あ/と千回の晩飯』*2山田風太郎明/治小説全集』*3全14巻など著書/多数。


となっていたが、没後まもなくの第二刷では、

大正11(1922)年、兵庫県養父/郡関宮町の医家に生れる。昭/和24年、「眼中の悪魔」「虚像/淫楽」で第二回探偵作家クラ/ブ賞を受賞。その後「甲賀忍/法帖」を初めとする“風太郎/忍法”を生みだし、忍法ブー/ムをまきおこす。更に48年よ/り「警視庁草紙」「明治波濤歌」/「エドの舞踏会」など独特の手/法による“明治もの”を発表。/他に『人間臨終図巻』『あと千/回の晩飯』*4など著書多数。
平成13(2001)年死去。

となっている。
 カバー裏表紙折返し、上部に横線(5.7cm)があってその上左詰め明朝体太字で「ちくま文庫から」とあるのは同じ。第一刷は続いて17点58冊、ゴシック体左揃え、5字分を使って著者名、明朝体右揃えで標題。上から「山田風太郎」の「明治小説全集(全14巻)/戦中派虫けら日記」、「〈江戸川乱歩紀田順一郎編〉」の「江戸川乱歩随筆選」、「小林信彦」の「私説東京放浪記」、「白 井 喬 二 富士に立つ影|裾野篇(全10巻) 」、「中里介山」の「大菩薩峠(全20巻)」、「阿井景子」の「龍馬の妻」、「嵐山光三郎」の「桃仙人」、「村松友視」の「百合子さんは何色」*5、「川本三郎」の「大正幻影」、「〈谷崎潤一郎種村季弘〉」の「美食倶楽部」、「〈三島由紀夫鹿島茂三島由紀夫のフランス文学講座」「三島由紀夫   三島由紀夫レター教室」以下も同じ著者で「肉体の学校/愛の疾走/反貞女大学/幸福号出帆」、ここで横線(5.8cm)で仕切って、「日下三蔵」の「江戸川乱歩全短篇1/――本格推理」と「江戸川乱歩全短篇2/――本格推理II」そして最後に、左詰めで「全三巻 続刊――江戸川乱歩全短篇3――怪奇幻想(7月刊行)」とあって横線(5.7cm)。

江戸川乱歩全短篇〈1〉本格推理(1) (ちくま文庫)

江戸川乱歩全短篇〈1〉本格推理(1) (ちくま文庫)

江戸川乱歩全短篇〈3〉怪奇幻想 (ちくま文庫)

江戸川乱歩全短篇〈3〉怪奇幻想 (ちくま文庫)

 これにより、この第一刷のカバーが刊行当初のものであることも分かる。
 第二刷と第九刷のカバーは一致。(以下続稿)

*1:二重鍵括弧は半角が表示出来ない。ここまでの半角・全角の区別は第二刷の鍵括弧の全角・半角の別に同じ。

*2:二重鍵括弧は開き・閉じともに半角。

*3:二重鍵括弧開きは半角。

*4:この2冊の二重鍵括弧開きは半角。

*5:今だったら緑色と云えば良いのか。