瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

浅沼良次『流人の島』(3)

 改訂七版は215頁、改訂十七版は219頁である。
 どの版で改訂が行われたのか、他の版と比較していないので未だ何とも云えないが、差当り改訂七版と改訂十七版を比較してみる。
 1頁(頁付なし)扉から198頁までは、ざっと見た限りでは同じである。8〜13頁「目  次」にも違いはない。しかしながら、本文には必要に応じて修訂が加えられている。今、詳細に点検する余裕はないので、増補改訂箇所を確認し易い、最後の「[八 丈 島 名 所 案 内]」について見て置こう。ともに199頁からであるが改訂七版は215頁までであったのが、改訂十七版は219頁まで、と分量にして3頁余り増補されているのである。
「大 賀 郷 地 区」199頁2行め〜、改訂七版〜206頁2行め、改訂十七版〜207頁10行め
「三 根 地 区」改訂七版〜209頁10行め、改訂十七版208頁1行め〜212頁3行め
「樫 立 地 区」改訂七版210頁1行め〜211頁5行め、改訂十七版〜214頁1行め
「中 之 郷 地 区」改訂七版〜213頁8行め、改訂十七版〜216頁4行め
「末 吉 地 区」改訂七版〜215頁9行め、改訂十七版〜219頁3行め
 改訂七版には215頁の最後、1行空けて「付記」(10〜13行め)が追加されている。活字の大きさは同じだが字間を詰めて字数を増やしており、改訂再版以後、改訂七版までに追加されたものらしい。

 付記――八丈島には近年観光客に対応するための受入れ施設が急速に整備されているが八丈/の景勝地・三根出廻(三根地区)に「ホテル・ローヤル」が、また樫立地区に「八丈温泉ホテル」/が建設された。いずれも近代的なデラックス・ホテルであり、日本のハワイ・八丈に景観をそ/え、伊勢エビ料理や、熱帯植物園など観光客をよろこばせている。


 改訂十七版では「ホテル・ローヤル」は「三根地区」に、「八丈温泉ホテル」は「樫立地区」に折り込まれている。ちなみに、現在はともに廃墟になっている。
 次回から、地区ごとに改訂七版と改訂十七版の異同を細かく見て行くこととする。(以下続稿)