瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Prosper Mérimée “Colomba”(1)

岩波文庫32-534-2『コロンバ』メリメ作/杉捷夫訳
・昭和六年一一月一五日第一刷発行
・昭和四〇年二月一六日第二一刷改版発行©(225頁)
・昭和四七年一〇月三〇日第二四刷発行 定価★★
岩波文庫32-534-2『コロンバ』メリメ作/杉捷夫訳
・1931年11月15日第1刷発行
・1965年2月16日第21刷改版発行©(225頁)
・1977年5月10日第26刷発行 ☆☆ ¥ 200*1

コロンバ (岩波文庫 赤 534-2)

コロンバ (岩波文庫 赤 534-2)

・1988年12月16日第27刷発行 定価400円*2
 私がメリメを読み始めたのは、5月7日付「Prosper Mérimée “Carmen”(1)」に述べたように、父の書棚にあった『カルメン』を手にして以来である。そして岩波文庫で当時増刷されていた3冊を、高校時代に高校の最寄り駅近くの、今はなきK書店で購入した。――高校の最寄り駅と云っても距離が2.5kmくらい、高度差も140mあって、歩けなくはないが電車通学の連中の多くは高校までさらに、バスに乗り換えていたと思う。私は電車通学ではなかったので、たまに通院*3や買物で駅前に寄るくらいだった。自宅の最寄り駅は1つ先の駅だったが、そちらは駅前がやや寂れており、何かと不便なので最寄り駅よりもこちらの駅の方をよく利用していた。そしてその大きな理由がやはりK書店の存在だった。あの広々とした本屋(と云っても今や岩波文庫の棚を微かに覚えている程度だが)がもうないとは、ちょっと信じられない。
 それはともかく、私は高3になってしばらくして、友人が部長を務めていた理科系の部活に落ち着くまで、放課後は歩いてばかりいた*4が、高2の2学期のまだ暑い頃だったろうか、高校の最寄り駅のしばらく南、丘陵地の突端近くの浅い谷にある、参道の途中に踏切のあるH寺と云う古刹の、境内の少し高いところのある薬師堂が、明るいのに余り人目に付かないので、そこの縁側に座って足をぶらぶらさせながら『コロンバ』を読んだことを覚えている。(以下続稿)
6月17日追記】ネタ切れという訳でもないが、他に投稿可能な記事がないの(なお確認すべきことがあったり、加筆する精神的・時間的余裕がなかったり)で上げて置いたのだが、その後、私がK書店で購入した『コロンバ』を掘り出して見るに、昭和63年(1988)12月の増刷であった。高2の冬である。そうすると、足をぶらぶらさせながら読んだのは『カルメン』だったのか、はたまた『コロンバ』を高3の晩夏に足をぶらぶらさせつつ読んだのか。――今となってはもう確かめようがないので、本文はそのままにしてここに正確な記憶でない旨、注記して置く。
7月31日追記】『カルメン』を読み終えたのは平成元年(1989)8月3日であった。本の存在にはもっと前から気付いていたはずだが実際読んだのは夏休みの徒然なる折であった。そして『メリメ怪奇小説選』を読み終えたのが9月1日、『エトルリヤの壺 他五篇』を9月7日に読み始めて8日に読み終え、『コロンバ』を9月9日に読み始めて10日に読み終えている。してみると、平成元年(1989)9月9日の土曜日に、H寺で足をぶらぶらさせながら読んだのは、やはり『コロンバ』であったようだ。

*1:2019年1月28日追記】「☆☆」を追加。

*2:6月17日追加。

*3:眼科。このことは2016年4月2日付「万城目学『鹿男あをによし』(2)」及び、2016年7月18日付「小林信彦『回想の江戸川乱歩』(12)」の後半(余談)に触れたことがある。

*4:この辺りの事情は4月2日付「山岳部の思ひ出(5)」及び4月3日付「山岳部の思ひ出(6)」に詳述した。