瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

田辺聖子『女の長風呂』(4)

・『女の長風呂』の細目
 鍵括弧で括った題のうち太字は、傍点「ヽ」が打たれているのですが再現出来ないので仮に太字にして示したものです。さらに単行本、文庫版の収録順と位置を添えて置きました。
 次いで選集への収録状況を示しました。
田辺聖子全集』第九巻への再録には「解題」に初出の情報があるので、〔初出〕として添えて置きました。――10月22日付「赤いマント(284)」の後半に確認した、同じ週刊誌連載エッセイを1年ごとに纏めた五木寛之『深夜草紙』のように、一々初出誌発行日付を添えてもらえていたらと有難かったのですけれども。
 ベスト・オブ・女の長風呂Ⅰ『イブのおくれ毛』には15篇、文春文庫『エッセイベストセレクション』には1冊めの『女は太もも』に22篇採られております。
 この他にも選集に採録されているものなど、気付いたらここに追加して行くこととします。
 単行本、見返し(遊紙)は黒、次いで布目のエンボスの扉、白地に淡い群青色の印刷、中央やや上、飾り枠にカバー表紙と同じ標題と著者名、下部に縦組で小さく版元名。
 単行本1~6頁(頁付なし)「目 次」、1頁「目 次」の扉、裏は白紙。7頁(頁付なし)中扉で中央やや上に明朝体縦組みで大きく標題、8頁(頁付なし)下部中央に、下詰めで2行「アート・ディレクター  粟屋 充/本文カット  奈良葉二」とある。
 文庫版1頁(頁付なし)は文春文庫に共通の扉、3~7頁(頁付なし)「目 次」、9頁(頁付なし)中扉で上部中央に標題。
・単行本9頁(頁付なし)は「Ⅰ」章の扉。上部中央にローマ数字、下部中央に花々を背景に股間を花で、胸を花と両手で隠した裸婦のイラスト。文庫版はカットがなく11頁にまづ5行取り下寄せで大きく、四隅の繋がっていない枠(0.7×0.7cm)に「Ⅰ」、ついで4行取りでやや大きくゴシック体の題、半角分空けて下まで「・・・」。単行本の各篇の題は6行取り下詰めで大きく明朝体で、2字の場合は間を3字分空けて、3字の題は1字分ずつ空けて、4字の場合は半角分ずつ空けて、5字以上は字間を詰めて入れております。本文、単行本は1頁16行、1行43字、文庫版は1頁17行、1行43字。
「女のムスビ目」単行本【1】11~15頁、文庫版【1】11頁2行め~15頁10行め
  『全集9』9頁3行め~12頁11行め
  〔初出〕昭和四十六年十月二十五日発行 第十三巻四十二号 表題「まさしげ」
  『イブのおくれ毛』10~14頁9行め
  『女は太もも』10~15頁
いらう女」単行本【2】16~20頁、文庫版【2】15頁11行め~19頁15行め
  『全集9』12頁12行め~15頁14行め
  〔初出〕 同    十一月一日発行 第十三巻四十三号 表題「肉感的な女」
  『イブのおくれ毛』14頁10行め~18頁
  『女は太もも』16~21頁
「×××しよう!」単行本【3】21~25頁、文庫版【3】20頁1行め~24頁6行め
「愛のオシバイ」単行本【4】26~30頁、文庫版【4】24頁7行め~28頁16行め
  『女は太もも』22~27頁
「男の欲望」単行本【5】31~35頁、文庫版【5】29頁1行め~33頁5行め
  『イブのおくれ毛』19~23頁8行め
  『女は太もも』28~33頁
「女の性欲」単行本【6】36~40頁、文庫版【6】33頁6行め~37頁12行め
  『女は太もも』34~39頁
「面食いの単純さ」単行本【7】41~45頁、文庫版【7】37頁13行め~42頁7行め
「性の河原」単行本【8】46~50頁、文庫版【8】42頁8行め~46頁16行め
  『全集9』15頁15行め~19頁4行め
  〔初出〕 同    十二月十三日発行 第十三巻四十九号
「強姦と女心」単行本【9】51~55頁、文庫版【9】47頁1行め~51頁12行め
「付け根考」単行本【10】56~60頁、文庫版【10】51頁13行め~55頁15行め
・単行本61頁(頁付なし)は「Ⅱ」章の扉。上部中央にローマ数字、下部中央に全裸の女を背負った全裸の男のイラスト。
「公衆ベッド」単行本【11】63~67頁、文庫版【11】56頁2行め~60頁15行め
「ポルノについて」単行本【12】68~72頁、文庫版【12】61頁1行め~65頁5行め
「乱交パーティの視線」単行本【13】73~77頁、文庫版【13】65頁6行め~69頁15行め
「淫風」単行本【14】78~82頁、文庫版【14】70頁1行め~74頁8行め
  『女は太もも』40~45頁
「潜在願望」単行本【15】83~87頁、文庫版【15】74頁9行め~78頁16行め
  『女は太もも』46~51頁
「四十八手」単行本【16】88~92頁、文庫版【16】79頁1行め~83頁7行め
  『全集9』19頁5行め~22頁10行め
  〔初出〕昭和四十七年二月十四日発行 第十四巻六号
  『イブのおくれ毛』23頁9行め~27頁
  『女は太もも』52~57頁
「子供より男」単行本【17】93~97頁、文庫版【17】83頁8行め~87頁12行め
  『全集9』22頁11行め~25頁16行め
  〔初出〕 同    二月二十一日発行 第十四巻七号 表題「男と子供」
  『イブのおくれ毛』28~32頁5行め
  『女は太もも』58~63頁
「セーラー服の女学生」単行本【18】98~102頁、文庫版【18】87頁13行め~91頁16行め
  『イブのおくれ毛』32頁6行め~36頁10行め
  『女は太もも』64~69頁
「わが愛の中学生」単行本【19】103~107頁、文庫版【19】92頁1行め~96頁2行め
  『全集9』25頁17行め~28頁18行め
  〔初出〕 同    三月六日発行 第十四巻九号
  『イブのおくれ毛』36頁11行め~40頁
  『女は太もも』70~75頁
「男の長ドス」単行本【20】108~112頁、文庫版【20】96頁3行め~100頁11行め
・単行本113頁(頁付なし)は「Ⅲ」章の扉。上部中央にローマ数字、下部中央に頭にリボンを載せてとぐろを巻いた蛇のイラスト。
「紫の上」単行本【21】115~119頁、文庫版【21】101頁2行め~105頁12行め
  『全集9』29頁1行め~32頁8行め
  〔初出〕 同    三月二十日発行 第十四巻十一号
  『女は太もも』76~81頁
「オヤ&ムスコ」単行本【22】120~124頁、文庫版【22】105頁13行め~110頁4行め
  『全集9』32頁9行め~35頁16行め、17~19行め *〔田辺注〕
  〔初出〕 同    三月二十七日発行 第十四巻十二号
「男は「六せる」」単行本【23】125~129頁、文庫版【23】110頁5行め~114頁13行め
  『全集9』36頁1行め~39頁3行め
  〔初出〕 同    四月十日発行 第十四巻十四号 表題「仰げば尊しわが師の恩」
  『女は太もも』82~87頁
「処女」単行本【24】130~134頁、文庫版【24】115頁1行め~119頁6行め
「女は「五たい」」単行本【25】135~139頁、文庫版【25】119頁7行め~123頁16行め
  『全集9』39頁4行め~42頁15行め
  〔初出〕 同    四月二十四日発行 第十四巻十六号 表題「女は五たい」
「身内とエッチ」単行本【26】140~144頁、文庫版【26】124頁1行め~128頁3行め
  『女は太もも』88~93頁
「青大将」単行本【27】145~149頁、文庫版【27】128頁4行め~132頁10行め
「情を通じ……」単行本【28】150~154頁、「情を通じ‥‥」文庫版【28】132頁11行め~136頁16行め
  『イブのおくれ毛』41~45頁10行め (編集部註:)45頁11~16行め
  『女は太もも』94~99頁
「初潮」単行本【29】155~159頁、文庫版【29】137頁1行め~141頁9行め
  『女は太もも』100~105頁
「変身」単行本【30】160~164頁、文庫版【30】141頁10行め~146頁1行め
  『全集9』42頁16行め~46頁7行め
  〔初出〕 同    五月二十九日発行 第十四巻二十一号
  『イブのおくれ毛』46~50頁
・単行本165頁(頁付なし)は「Ⅳ」章の扉。上部中央にローマ数字、下部中央に恍惚の表情の全裸の女性が仰向けになって両手を股間にやって、その身体の上に♥が9箇舞い上っているイラスト。
「コレクターの栄光」単行本【31】167~171頁、文庫版【31】147頁2行め~151頁9行め
「拝観女の姿態」単行本【32】172~176頁、文庫版【32】151頁10行め~155頁17行め
ワイセツの匂い」単行本【33】177~181頁、文庫版【33】156頁1行め~160頁5行め
  『全集9』46頁8行め~49頁13行め
  〔初出〕 同    六月十九日発行 第十四巻二十四号 表題「あとになって」
  『イブのおくれ毛』51~55頁7行め
  『女は太もも』106~111頁
「わが愛の不良たち」単行本【34】182~186頁、文庫版【34】160頁6行め~164頁12行め
  『全集9』49頁14行め~52頁19行め
  〔初出〕 同    六月二十六日発行 第十四巻二十五号
「男のオナカの情感」単行本【35】187~191頁、文庫版【35】164頁13行め~169頁2行め
  『女は太もも』112~117頁
「夜這い」単行本【36】192~196頁、文庫版【36】169頁3行め~173頁10行め
  『全集9』53頁1行め~56頁6行め
  〔初出〕 同    七月十日発行 第十四巻二十七号
  『イブのおくれ毛』55頁8行め~59頁
「仙境の法悦」単行本【37】197~201頁、文庫版【37】173頁11行め~177頁17行め
「男は色情狂」単行本【38】202~206頁、文庫版【38】178頁1行め~182頁8行め
「往生」単行本【39】207~211頁、文庫版【39】182頁9行め~186頁17行め
「痴漢」単行本【40】212~216頁、文庫版【40】187頁1行め~191頁6行め
・単行本217頁(頁付なし)は「Ⅴ」章の扉。上部中央にローマ数字、下部中央に和服で島田髷の女性が物思いに耽るような立ち姿、右に「おもかげ」左に「抱いて/今日も/ゆく」と手書きで添えたイラスト。
「女の出撃」単行本【41】219~223頁、文庫版【41】192頁2行め~196頁13行め
  『女は太もも』118~123頁
「月のさわり」単行本【42】224~228頁、文庫版【42】197頁1行め~201頁9行め
  『女は太もも』124~129頁
「早熟」単行本【43】229~233頁、文庫版【43】201頁10行め~206頁1行め
「混浴に於ける考察」単行本【44】234~238頁、文庫版【44】206頁2行め~210頁10行め
  『イブのおくれ毛』60~64頁
「男の品さだめ」単行本【45】239~243頁、文庫版【45】210頁11行め~214頁17行め
  『イブのおくれ毛』66~70頁10行め
「きらいと好き」単行本【46】244~248頁、文庫版【46】215頁1行め~219頁8行め
ファウンデーション」単行本【47】249~253頁、文庫版【47】219頁9行め~223頁16行め
  『イブのおくれ毛』70頁11行め~75頁2行め
「男の見当はずれ」単行本【48】254~258頁、文庫版【48】224頁1行め~228頁11行め
  『女は太もも』130~135頁
「夜ごとの復縁」単行本【49】259~263頁、文庫版【50】233頁5行め~237頁13行め
  『イブのおくれ毛』75頁3行め~79頁
「パッ、サッ、スカッ」単行本【50】264~268頁、文庫版【49】228頁12行め~233頁4行め
  『女は太もも』136~141頁
 次の頁(頁付なし)、単行本は左端下寄せで小さく「●発表誌 「週刊文春」昭和46年10月25日号~昭和47年10月23日号 連載分」。文庫版は下部中央に小さく「週刊文春 昭和46年10月25日号~47年10月23日号」とある。文庫版の奥付裏に[ 文春文庫 最新刊 ]12点。
 単行本奥付の前に「■著者略歴」、裏に、まづ「田辺聖子の本」下に「文藝春秋」として、3点。
 扉のイラストは雑誌連載時のものから採ったのでしょう。例えば「Ⅲ」章は【27】「青大将」のイラストを採ったものと思われます。これは文庫版には引き継がれておりません。『全集』により確認出来る〔初出〕を見る限りでは、初出の順番に収録されているようなのですが、何故か最後の2篇、単行本と文庫版で順序が入れ替わっているのが気になります。(以下続稿)