瑣事加減

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鎌倉の案内書(13)

 2011年7月26日付「塩嘗地蔵(024)」で紹介した神谷道倫『深く歩く 鎌倉史跡散策 上』(かまくら春秋社)の初版と増補版を対照してみたので、ここに記述して置きたい。
 Amazonには増補版の書影が出ている。『上』の書影は2011年7月26日付に貼って置いたのでここには『下』を貼って置く。

深く歩く鎌倉史跡散策〈下〉

深く歩く鎌倉史跡散策〈下〉

 初版のカバー表紙には「増補版」という文字がないだけで、一致する。
 さて、まず『上』についてだが、増補版(平成二十一年五月二日発行)と初版の違いは、ないに等しい。違っているのは奥付の書名と発行日と©の年・ISBNコードの下4桁、カバー表紙に「増補版」の3字が加えられていること、カバー裏表紙のISBNコードの下4桁くらいである。書名はカバー背表紙・扉・中扉とも初版そのままで「増補版」とあるのはカバー表紙と奥付のみ。
 『下』も初版・増補版とも定価1429円で、279頁。初版(平成十八年七月二十七日第一刷発行・平成十九年七月三十一日第二刷発行)と増補版(平成二十一年五月二日発行)とは、まず『上』と同じところが違っている。
 『上』は目次は全く同じだったが、『下』の方は3箇所違っている。まず、7〜31頁「十二 円応寺・建長寺・獅子舞コース」の細目の最後、初版は「―鎌倉宮」で終わっていたのが、増補版は「―鎌倉宮(付記 永福寺旧蹟背後の遊歩道)」となっている。次に33頁〜「十三 八雲神社東慶寺浄智寺・葛原ガ岡コース」の細目の最後、初版は「―寿福寺」で終わっていたのが、増補版は「―寿福寺(付記 神明神社北大路魯山人旧居―鎌倉中央公園)」となっている。そして「十八 常楽寺・六国見山・散在ガ池コース」の細目の最後、初版「―散在ガ池森林公園」で終わっていたのが、増補版は「―散在ガ池森林公園(付記 大長寺)」となっている。
 このうち、「十八」の〈付 記〉だが、これは初版の本文には既に存在していて、目次に示されていなかっただけである。従って「増補版」である所以は「十二」と「十三」の本文〈付 記〉の増補なのだが、これらの増補も初版に存在した余白を埋めて、頁数を増やさない程度にしてある。
 2011年7月26日付に示したように2段組、1頁22行、1行24字だが、「十二」の増補版〈付記〉は31頁上段から下段にかけて23行で余白は1行になっている。32頁は白紙。「十三」の方は56行の増補で、初版は57頁下段12行めまでだったが、増補版は57頁の残りと、58頁を上下44行ぎっしり埋めている。