瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『明暗』の文庫本(1)

ちくま文庫(1)
 気が散りやすくて長い小説を読まないので『明暗』はもちろん読んでいないのだけれども、先月桜の時期に立ち寄った図書館に帯付きのちくま文庫夏目漱石全集9』があるのを見て、何となく借りて来た。

 Amazon詳細ページのサイズの小さい書影は標題が『明暗』となっていて、シリーズ名がないように見えるのだが、画像検索で同じ書影のサイズの大きいものを探してみると、下部に「夏目漱石全集9」とあるのが見える。これは私の借りている第一刷とはカバーが違っている。第一刷ではカバー表紙、上部に明朝体横組みで「夏目漱石全集9」とあり、その下にアルファベットの書き順を説明した折り本と時計を並べた静物画。この分の書影はネット上には単独では存在せず、かろうじて「ミラクルのブログ」2009/11/18「読書の晩秋2」にちくま文庫夏目漱石全集』全10冊の書影と函とが出ているのを見つけた。
 しかしミラクル氏がこのちくま文庫夏目漱石全集』を購入したのは平成21年(2009)11月頃のことで、このときまだ第一刷と書影は同じなのである。カバー背表紙下部の定価は「780」が「1000+税」に変わっているのだが。
 だとすると、いつ現在のAmazon詳細ページのカバーに変わったのだろうか。*1
夏目漱石全集(全10巻セット) (ちくま文庫)

夏目漱石全集(全10巻セット) (ちくま文庫)

 それはともかく、この『夏目漱石全集9』の「明暗」を、以前からしばしば目にしていたちくま文庫『明暗』と並べて見た。
明暗 (ちくま文庫)

明暗 (ちくま文庫)

 

*1:9月24日追記】第三刷(一九九六年七月十五日第三刷発行・定価874円)を見た。現在Amazon詳細ページに出ているカバーがかかっている。カバー表紙折返しの下部、「カバー装画 『周・石鼓文』/(三井文庫所蔵・二玄社刊)より」とある。背表紙下部の定価表示は「900|[874]」。カバー裏表紙折返し、「文庫版 夏目漱石全集 全10巻」とあって、完結しているから第一刷のカバーのような「(*印は既刊)」の注記はない。下部に「ちくま文庫の個人全集」として「宮沢賢治全集  全8巻芥川龍之介全集 全8巻夏目漱石全集  全10巻梶井基次郎全集 全1巻太宰治全集   全10巻八木重吉全詩集 全2巻」が列挙される。