関係ない話ばかりしてしまった。10年前から引っ掛かっていたことで、人間国宝の最後の大舞台だから、天下のNHKとして取材してやらなきゃ、とでも云うような、傲慢な姿勢が見えていた。しかし、だからこそ、天下のNHKとしてもっと分かった人間を配して、しっかり制作すべきだったのではないか。全く落語を知らない人みたいで、変に通ぶる人よりかマシかも知らんが、分かっていてそれを知らぬ人にも分かるように説明して見せるのが、映像の力なのではないか、と……話が逸れ過ぎたところで四代目桂文團治(1878.8.6〜1962.12.14)の録音に話を戻す、いや戻すも何も、10月4日付(1)に解説書の表紙を並べただけだったのだが。
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朝日放送による『らくだ』『舟弁慶』/『いかけや』『島巡り』『帯久』『肝つぶ/し』『初天神』『寝床』『鬼あざみ』など/の音が残っており、『初天神』はレコー/ドになっている。
ここに9つ挙がっているうち『島巡り』を除く8つが3枚のCDに収録されたのである。
3枚のCDの解説書、表紙左上の顔写真、表紙裏の演目の左、下駄に杖を突いて歩く全身写真。演目の上のタイトルに「監修・解説=前田憲司/リマスター=草薙俊一」、1〜3頁、前田憲司「よみがえった幻の落語家」、4〜5頁「四代目 桂 文團治」、そして箱の右の、先に言及した、上から下がっているマイクを前に、屏風を背景に演じている写真は、共通している。
音源はいずれも「ABC上方落語をきく会」で、第1回(昭和30年12月1日収録)が「らくだ」、第2回(昭和31年2月1日収録)が「いかけ屋」、第3回(昭和31年5月1日収録)が「帯久」、第4回(昭和31年7月12日収録)が「船弁慶」、第5回(昭和31年9月12日収録)が「鬼あざみ」、第7回(昭和32年4月22日収録)が「肝潰し」、第8回(昭和32年12月2日収録)が「初天神」、第10回(昭和33年6月25日収録)が「寝床」である。ライブ録音で会場は休演した第9回までが高麗橋三越劇場、第10回は中之島ABCホール。収録順に並べられているのではなく、1枚め(VZCG-756)が第1回と第3回、2枚め(VZCG-756)が第4回・第10回・第5回、3枚め(VZCG-757)が第8回・第2回・第7回、うち第8回は【初CD化】、第3回と第5回を除く残りが【初商品化】とある。
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それから『ご存じ古今東西噺家紳士録』に「いかけや」が収録されているが、別音源なのだろうか。
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ところで、第9回を病気休演したことは前田氏の解説にあるが、説明のない第6回放送分がこの「艶笑小咄」もしくは「島巡り」なのではないか、と思ったりもするのだが、ただの想像である。(以下続稿)
*1:Amazon詳細ページの書影は函のもので、私は見たことはない。
*2:【2014年3月23日追記】