瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(4)

・角川文庫14733(2)
 8月9日(2)の続き。手拭い柄を見た。
・平成二十二年五月十五日改版四版発行 定価324円
 但し本書が手拭い柄のカバーで出たのは平成23年(2011)夏だから、平成22年(2010)6月の改版五版も畑典子のイラストだったので、その前に出た改版四版が手拭い柄になっているのは、やはりその後、返本されたものにこの柄のカバーをかけて再出荷したものかと思う。
 本体は巻末の目録も含めて改版初版と改版四版・改版五版では、それぞれの版の発行日が追加されているだけで、他は変わりない。
 手拭い柄のカバー、柄は橙色。上部にカバー裏表紙折返しから裏表紙・背表紙・背表紙の右上まで、長方形の白紙を載せたようになっていて、その右端、裏表紙折返しの右上には明朝体縦組みで「角川文庫※壺井 栄の本」※のところには丸い葉が3つ付いた梢のマーク、1行分空けて「二十四の瞳」。裏表紙の右上、明朝体縦組み8行(1行24字)の紹介文があるが、これは畑典子イラストのカバーの同じ位置にあったゴシック体横組み14行(1行14字)の紹介文と同文。横組みの方は3段落に分かれているが、縦組みの方は段落分けをしていない。すなわち、横組みの方は1段落めは5行め「あふれる物語。」までで、改行して6行めが2段落め、1字下げなしで「分教場でのふれあいを通じて絆」、10行め「大きく変えられてしまう…。」ここが縦組みの6行めでは「…」が2つになっている。ここで改行して残りが3段落め。左上のバーコード2つ、ISBNコード・Cコード・定価は一致。背表紙は「つ 1-1 壺井 栄   二十四の瞳」とやはり明朝体、そして表紙の右上が白の長方形の左端で、製本や裁断によって大きさや位置にズレが生じると思うが、私の見たものについて参考までに記して置くと、縦が8.0cm、その上、天から0.4cmは手拭い柄、表紙に入っている分は横3.0cm。右上に著者名、右下に小さく「角川文庫」、その左に大きく標題がやはり明朝体で入る。
 背表紙の下部、手拭い柄の上に明朝体で小さく「角川文庫」、裏表紙折返しの下部も1.2×5.5cm白くして「装画 てぬぐい 花亀甲(株式会社かまわぬ)/   ©KAMAWANU CO.,LTD.All Right Reserved/装丁 大武尚貴+鈴木久美(角川書店装丁室)」とある。また、表紙折返しにも6.5×5.9cm白くして、畑典子のカバーの同じ位置にあった四角の顔写真と同じ写真を同じ寸法で丸く切って右上に示し(従って四角に比して肩が入らず四角で切れていた顎の影が全部入っている)、その左に横組みで「壺井栄Sakae Tsuboi 」として、下に横組み6行(1行19字)の紹介文、これも畑典子のカバーにあったゴシック体横組み7行(1行16字)の紹介文と同文、但し全角数字だったのが半角になっており、また1行め「しょうど」のルビもない。
 なお、この手拭い柄カバーは、今手許に角川文庫17400『山椒大夫高瀬舟阿部一族』と角川文庫17404『城の崎にて・小僧の神様』がある(どちらも平成二十四年六月二十五日改版初版発行)が、文字を表示するための白くしてある部分の寸法は、裏表紙折返し下部の装幀について記載するものは一致するが、上部の標題などの入っているものは縦は8.0cmで一致するが幅が異なっていてこの2つは表紙に横4.0cm食い込んでいる。著者紹介の縦幅も志賀直哉7.6cmに森鴎外7.9cmと異なっている。(以下続稿)