瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

常光徹『学校の怪談』(009)

講談社KK文庫『学校の怪談』(6)
 奥付の前の、情報源について示した頁の確認の続き。
 学校の怪談7』の「参考文献」には、次の7点が挙がる。頁付があり「166」。既刊分に取り上げられていたものを仮に太字にして示した。

「不思議な世界を考える会会報」17号〜36号 岩倉千春・関谷玲子・常光徹・中本勝則・平石亘・/
  渡辺節子・米屋陽一
「現代のハナシに関する資料」樋口淳(一九九五年)
『江戸怪談集 中』高田衛編・校注 岩波文庫(一九八九年)
柴田宵曲文集』第六巻 柴田宵曲 小澤書店(一九九一年)
耳嚢 中』長谷川強校注 岩波書店(一九九一年)
『近世怪奇談』倉島節尚編 古典文庫(一九九二年)
稲生物怪録絵巻』谷川健一編 小学館(一九九四年)


 これまで50音順で米屋氏・渡辺氏の順になっていたのが入れ替わっている。樋口氏の「現代のハナシに関する資料」は『学校の怪談5』には(一九九二年)とあった。複数年度にわたって纏められたようである。高田衛編・校注『江戸怪談集』は「岩波文庫」としているのに同じ岩波文庫の長谷川強校注『耳嚢』は「岩波書店」と不統一。
 続く、ゴシック体の「ありがとうございました(敬称略)」は、47名の名前が挙がるが、46人めが「■■教子他三人/」となっており、続く最後の行が「■■菜穂子 その他はがきを送ってくださった方々」と、最後の断書き単独になっていない。31名が女性らしい。
 学校の怪談8』の「参考文献」には、次の6点が挙がる。

「不思議な世界を考える会会報」20号〜40号 岩倉千春・三原幸久・常光徹・渡辺節子
「高校生が語る現代民話」(その3)久保孝夫(『研究集録おおつま』8号 一九九五年)
「明石怪異談」■■■■ 一九九三年*1
「異界を覗く呪的なしぐさ」常光徹(『昔話伝説研究の展開』 一九九五年)
『魔女の伝言板近藤雅樹・高津美保子・常光徹・三原幸久・渡辺節子編著 白水社(一九九五年)
『妖怪談義』柳田国男


 「不思議な世界を考える会会報」の連名がやはり五十音順になっていない。久保孝夫「高校生が語る現代民話」は函館大妻高等学校の「研究集録大妻」に連載され、後に『女子高生が語る不思議な話』と題する1冊に纏められている。ともに国会図書館に所蔵されているが未見。私はかつて、某区立図書館に所蔵されていた「北の語り」と云う雑誌に掲載されていた抄録を読んだことがある。『魔女の伝言板』は「日本の現代伝説」シリーズの2冊めで、1冊めの『ピアスの白い糸』も刊行直後の『学校の怪談6』に利用されていた。「ありがとうございました(敬称略)」は順不同で49名、うち32名が女性らしい。なお11人めに挙がる「大島広志」は「日本の現代伝説」シリーズに参加している大島氏であろう。すなわちここに挙がる人名は子供に限らないことになる。
 学校の怪談9』の「参考文献」には、次の7点が挙がる。

「不思議な世界を考える会会報」17号〜41号 不思議な世界を考える会
「高校生が語る現代民話」(その4)久保孝夫(『研究集録おおつま』9号 一九九六年)
『走るお婆さん』池田香代子・大島広志・高津美保子・常光徹・渡辺節子編著 白水社(一九九六年)
『夢で田中にふりむくな』渡辺節子・岩倉千春編著 ジャパンタイムズ(一九九六年)
『メキシコから来たペット』ジャン・ハロルド・ブルンヴァン著 行方均・松本昇訳 新宿書房(一九九一年)
『日本神話・伝説総覧』新人物往来社(一九九三年)
『全国妖怪事典』千葉幹夫編 小学館ライブラリー(一九九五年)


 『走るお婆さん』は2016年12月19日付「『夢で田中にふりむくな』(1)」に示したように「日本の現代伝説」シリーズの3冊め。
 続く、ゴシック体の「ありがとうございました(敬称略)」は順不同で31名、うち20名が女性らしい。(以下続稿)

*1:2020年10月3日追記2020年9月11日付「中学時代のノート(03)」の最後に述べたような理由で伏字にした。【2020年10月6日追記】書名は表示することにした。