瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

守屋龍男『多摩の低山』(4)

・守屋龍男『多摩の低山 埋もれた道・懐かしい道38コース』(3)
 昨日の投稿は⑧第八刷を今日返却してしまうつもりで慌てて打ち込んだので、誤りが多々あった。
 今朝、通勤の電車内で⑧第八刷を読み返して、本文に改訂があることに気付き、それで計画を変更して返すのを止めたのだが、帰宅して昨日の記事を読み直して入力ミスを多々発見して冷汗を掻きつつ、まぁ過疎ブログのことだからと開き直って、先刻ちょいちょい修正したところである。
 それ以上にうっかりしていたのは、同じ年の増刷である②③はもちろん、3年後の⑥第六刷でも(当初⑥によって5月26日付(2)の細目を作ったときに気付かなかったことからして、大した)修正がなかったのが、⑧では節によっては大幅な改訂が施されていたことを見落していたことである。
 頁がズレるような加筆修正はしていない。細かい部分の修正については今後各節ごとに検討する際に取り上げることとして、今回は大きな修正が施された箇所を見て置こう。
 5月26日付(2)に示した細目に、各節の本文末にある取材年月を挙げて置いた。大きな修正を加えた節は、ここに新しい取材年月が追加されているのである。以下、そうなっている2節の、改訂箇所を見て置くこととしよう。コース名に添えたルートの特徴やルビは省略、②第二刷③第三刷⑥第六刷⑧第八刷の本文を示した。今後、別の刷を見ることがあれば追加するつもりである。
【1】八王子・七国峠の鎌倉古道(9~13頁)
  (60年8月、61年4月、12月、平成6年1月歩く)
・10頁11行め②③⑥「‥‥小さな祠がある。この祠の‥‥」⑧「‥‥小さな墓がある。この墓の‥‥」
・13頁5行め②③⑥は1文で1段落。⑧は4行めに追い込む。
・13頁②③⑥7行めは⑧6行め「、平成6年1月」を追加。
・13頁②③⑥は11行めまで、以下余白。⑧は10行に詰めて、以下4字下げでやや小さく以下の8行で余白を埋める。

(注)住宅都市整備公団の造成工事で七国峠の少し先からは立ち入り禁止になっている(平成6/年現在)ので別コースを紹介したい。本書10ページ15行目の舗装道路の先、50メートル程で左に/明瞭な山道がある。大日如来を祭った村社につながる道で10分も歩けば村社に着く。付近には三/等三角点があり、この一帯を大日岳と称している。三角点から右に尾根伝いに5分も下ると七国/峠である。ここに4本の道が合流している。東(梅ノ木沢方面)から来ている道に入り好ましい/雑木林の中を行く。途中に畑地があるが、その縁を更に東へ行くとやがて新興住宅地に出る。こ/こから南に車道を下ると小学校の裏に出る。近くに文化財もある長福寺があるので寄ってみたい。/寺から町田街道を20分も歩けばJR相原駅である。           (歩程1時間30分)


・10頁右下「七国峠付近概略図」はこれに伴って細かく手を入れている。大きな違いはコース順に南から「地蔵/七国峠石碑/●182/古い道標/観音像あり(遺跡発掘)」と記載された一帯が⑧では斜線「/」の網掛けをされて「←宅地造成中」とあることで、その西側にあった「宅地造成」の文字はなくなっている。七国峠の南側は道路の記載を増やして「町 田 市」を削除、「長福寺卍」と学校「文」を追加、また祠を墓と訂正したことにより鳥居のマークも削除している。
【8】日向峰から秋川丘陵(46~49頁)
  (61年4月、12月、62年2月、平成6年1月歩く)
・46頁、見出しの子持枠の最下部左寄りのゴシック体横組み②③⑥「歩程=約4時間」が⑧「歩程=約6時間」。
・47頁9行め②③⑥「 さらに藪っぽい尾根道を進むともう一つピークがあり、そこを右へ折れると、‥‥」⑧「 さらに細い尾根道を進み、少し先で右や藪道を下ると、‥‥
・47頁13行め⑧「 涼風が‥‥」1字下げで段落分け、12行めは下9字分空白。②③⑥は字下げなしで12行めから続けて「‥‥に見える。/涼風が‥‥」となっていた。これは先述の9行めの字数が減ったためで、ここで段落分けしないと14行目の字数からして⑧は1行減ってしまう。
 48頁3~13行め、ここは⑧での最大の改稿箇所であるらしい。すなわち、②③⑥は、

 大きな馬頭観音が建立されている分岐で90度右へ折れ植林の中を歩く。61年3月の雪害で倒れ/た杉が何十本もそのままにしてある。
 車の通行の多い小峰トンネルの上の尾根を行くと、左手に清掃工場や城山(網代城趾)が見え/てくる。いくつか分岐があるが常に送電線の方向に歩く。急に尾根が落ち込んだところにゴルフ/場から登ってきている車道が通っている。この車道に下りるところが崩壊していて、雨天の時な/どは危険である。もう少し南へ道のない藪をかき分けて行くと安全に下りられる場所がある。
 車道を横断して再び尾根道に取りつく。五日市ゴルフ場を左手に見ながら気持ちよい道を歩く/と、上川霊園が右手前方に見えてくる。左手の稜線をたどると260・4メートルの4等三角点/に至る。休憩に良い場所である。
 東へくだるとまた砂利道の車道が登ってきている。上川霊園と網代をつなぐ道で、川口峠と呼/ばれている。ここは‥‥

となっていた。昭和61年(1986)3月の雪は私も記憶している。横浜市南部の住宅地だったが橇遊びが出来るくらいで、なかなか雪が消えず入学式後に桜が咲いたように思う。それはともかく、⑧は、

 大きな馬頭観音が建立されている分岐で、以前は右に折れる送電巡視路に入り、小峰峠の上を/通り川口峠を経て秋川丘陵へ行けたが、整備が十分でなく立ち入り禁止になった。(平成3年)
 今回は川口峠、秋川丘陵へはかなり遠回りではあるが小峰公園の中を下り、小峰ビジターセン/ター、城山、弁天山公園、網代経由で行くことにする。
 平成3年に出来た小峰ビジターセンターの前で車道を渡り、つつじやあじさい、コスモスが多/く植えられている前山公園を通り、再び車道に出て橋を渡って右に折れると城山への都安藤にな/る。300段程の木の階段を息をきらして登ると展望の良い城山山頂である。そこから急降下し/ばしで弁天山公園に着く。右手の荒れた岩交じりの道を下ると弁天洞穴と貴志嶋神社が現れ、そ/こから一投足で網代集落である。
 右へ車道を行き弁天橋経由でゴルフ場の中を通る道を登り切ると鞍部に出る。ここが川口峠と/呼ばれている所で、‥‥

と大幅な迂回路を提案している。以下は行移り位置まで同じ。
・49頁4行め(左寄り)⑧は「、平成6年1月」を追加。
・49頁8行め②③⑥「‥‥―小峰公園分岐―30分―川口峠―‥‥」⑧「‥‥―小峰公園分岐―2時間―川口峠―‥‥」。これが迂回で所要時間が増えたところであるが「2時間」とは辛い。10行めにかなり余裕があるので城山や網代くらいは入れるべきだったろう。
・49頁左「秋川丘陵付近概略図」は②③⑥のコースもそのままに、⑧では「ビジターセンター/前山」及びそこを通って城山に至る破線が記入され、さらに「弁天山公園」を通る破線が②③⑥にはなかった秋川を渡る「弁天橋」に通じ、そこから川口峠に登る道は破線だったのが2本線の車道になっている。(以下続稿)