瑣事加減

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朝日新聞名古屋本社社会部『映画風土記』(1)

・現代教養文庫1492『日本シネマ紀行』 朝日新聞社会部著・1993年6月30日初版第1刷発行・定価505円・社会思想社・212頁

日本シネマ紀行 (現代教養文庫)

日本シネマ紀行 (現代教養文庫)

 映画43本をロケ地からの視点でまとめた本。この本を手にした理由は別の記事に述べるつもりだが、映画をそんなに見ていない私には知らない映画が大半で、知っていても見ていない作品ばかりだから、何となく拾い読みしていたのである。そのうち「日本‥‥紀行」と題しながら、随分地域に偏りのあることが気になり出した。
 細かい経緯は後述するが、文庫版が出る前に単行本で出ており、標題と著者名が違っていたのである。
朝日新聞名古屋本社社会部『映画風土記1983年2月28日第1刷・定価1500円・連合出版・205頁・B6判上製本 著者名はカバー表紙・背表紙及び扉では「朝日新聞名古屋社会部」になっている。――元来が朝日新聞名古屋本社が対象としている地域に限った連載なのであって、これを「日本」全国の映画ロケ地の「紀行」であるかのように改題し、さらに著者名から「名古屋本社」を抜いたのは、問題があると思う。むしろ類似の企画との差異として強調した方が良かったと思う。内容的にも、地図もなくロケ地探訪の案内書と云う作りにはなっていないので「紀行」と云うより「風土記」の方が適していると思う。
 以下『映画風土記』を上製本、『日本シネマ紀行』を文庫版として、内容を比較して見たい。(以下続稿)