瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『ヤマトタケル』(8)

 それでは、3月22日付(7)に予告した単行本巻頭、『前編』2頁(頁付なし)の「登場人物*1」及び『後編』2~3頁(頁付なし)の「主な登場人物と前編のあらすじ*2」に使われている、登場人物11人の出所について指摘して置きましょう。同じ絵が若干範囲を変えて使用されています。人物名は横組みゴシック体に明朝体のルビ。
小碓命*3ヤマトタケル*4『前編』73頁左(1~2コマめ)
大碓命*5『前編』22頁4コマめ
天皇*6『後編』135頁2コマめ
皇后*7『前編』8頁1コマめ
美夜受媛*8『前編』76頁右(1~3コマめ)
 ここまでが『後編』2頁。
兄橘媛*9『前編』26頁上(1~3コマめ)
弟橘媛*10『前編』132頁5コマめ
倭媛*11『前編』83頁1コマめ
ヘタルベ 『後編』23頁3コマめ
印南*12『後編』81頁1コマめ
タケヒコ 『後編』56頁右(2・4コマめ)
 『後編』3頁の上左には粗筋が明朝体縦組み20行(1行19字)で述べてありますが、ここでは段落ごと(冒頭字下げなし)に登場する人名を挙げて置くにとどめます。
・1段め(1~7行め)天皇*13大碓命*14小碓命*15
・2段め(8~10行め)大碓*16・皇后*17・小碓*18
・3段め(11~16行め)天皇*19・小碓*20タケヒコ弟橘媛*21倭媛*22
・4段め(17~20行め)ヤイラム・小碓*23
 初登場時に必ずゴシック体で強調されている訳でもありません。
 『後編』143頁の左上、3コマめのタケヒコの台詞は左が切れていて読めません。1文字めのルビ「まも」だげが存しています。対応する上製本305頁3コマめを見るに「守ってゆくよ」とありました。このコマ、タケヒコの上に山岸氏独特の四角い(角は丸い)吹出しが2つ繋がっていて、1つめ「ヘタルベ せめて/あんたが行って /タケルさまを  /なぐさめて   /おくれよ    」*24はコマに収まっています。しかし2つめ「俺は     /この尾張の国に/残って    /美夜受媛さまと/草薙の剣を  /守ってゆくよ 」*25の最後の2行がコマから左にはみ出しているのです。流石にこれははみ出過ぎで、上製本では頁に収めていましたが単行本では最後の1行がルビを残して切れてしまったのです。――ここは1行めと3行めの余白を削って1行分詰めるべきだったでしょう。
 単行本に取られていない、上製本の最後、314頁の絵柄ですが、左上に白い大きな鳥のみで他は3月22日付(7)に見た文字があるだけです。(以下続稿)

*1:ルビ明朝体「とう じょう じん ぶつ」。

*2:ルビ明朝体「おも・とう じょう じん ぶつ・ぜん ぺん」

*3:ルビ「おうすのみこと」。

*4:『前編』には括弧なし。

*5:ルビ「おおうすのみこと」。

*6:ルビ「すめらみこと」。

*7:ルビ「おおきさき」。

*8:ルビ「みやずひめ」。

*9:ルビ「えたちばなひめ」。

*10:ルビ「おとたちばなひめ」。

*11:ルビ「やまとひめ」。

*12:ルビ「いなみ」。

*13:ルビ「すめらみこと」。

*14:ルビ「おおうすのみこと」。

*15:ルビ「おうすのみこと」。

*16:ルビ「おおうす」。

*17:ルビ「おおきさき」。

*18:ルビ「おうす」。

*19:ルビ「すめらみこと」。

*20:ルビ「おうす」。

*21:ルビ「おとたちばなひめ」。

*22:ルビ「やまとひめ」。

*23:ルビ「おうす」。

*24:ルビ「い」。

*25:ルビ「おれ/おわり・くに/のこ/みやずひめ/くさなぎ・つるぎ/まも」。