それでは、3月22日付(7)に予告した単行本巻頭、『前編』2頁(頁付なし)の「登場人物*1」及び『後編』2~3頁(頁付なし)の「主な登場人物と前編のあらすじ*2」に使われている、登場人物11人の出所について指摘して置きましょう。同じ絵が若干範囲を変えて使用されています。人物名は横組みゴシック体に明朝体のルビ。
・小碓命*3/(ヤマトタケル)*4『前編』73頁左(1~2コマめ)
・大碓命*5『前編』22頁4コマめ
・天皇*6『後編』135頁2コマめ
・皇后*7『前編』8頁1コマめ
・美夜受媛*8『前編』76頁右(1~3コマめ)
ここまでが『後編』2頁。
・兄橘媛*9『前編』26頁上(1~3コマめ)
・弟橘媛*10『前編』132頁5コマめ
・倭媛*11『前編』83頁1コマめ
・ヘタルベ 『後編』23頁3コマめ
・印南*12『後編』81頁1コマめ
・タケヒコ 『後編』56頁右(2・4コマめ)
『後編』3頁の上左には粗筋が明朝体縦組み20行(1行19字)で述べてありますが、ここでは段落ごと(冒頭字下げなし)に登場する人名を挙げて置くにとどめます。
・1段め(1~7行め)天皇*13・大碓命*14・小碓命*15
・2段め(8~10行め)大碓*16・皇后*17・小碓*18
・3段め(11~16行め)天皇*19・小碓*20・タケヒコ・弟橘媛*21・倭媛*22
・4段め(17~20行め)ヤイラム・小碓*23
初登場時に必ずゴシック体で強調されている訳でもありません。
『後編』143頁の左上、3コマめのタケヒコの台詞は左が切れていて読めません。1文字めのルビ「まも」だげが存しています。対応する上製本305頁3コマめを見るに「守ってゆくよ」とありました。このコマ、タケヒコの上に山岸氏独特の四角い(角は丸い)吹出しが2つ繋がっていて、1つめ「ヘタルベ せめて/あんたが行って /タケルさまを /なぐさめて /おくれよ 」*24はコマに収まっています。しかし2つめ「俺は /この尾張の国に/残って /美夜受媛さまと/草薙の剣を /守ってゆくよ 」*25の最後の2行がコマから左にはみ出しているのです。流石にこれははみ出過ぎで、上製本では頁に収めていましたが単行本では最後の1行がルビを残して切れてしまったのです。――ここは1行めと3行めの余白を削って1行分詰めるべきだったでしょう。
単行本に取られていない、上製本の最後、314頁の絵柄ですが、左上に白い大きな鳥のみで他は3月22日付(7)に見た文字があるだけです。(以下続稿)
*2:ルビ明朝体「おも・とう じょう じん ぶつ・ぜん ぺん」
*3:ルビ「おうすのみこと」。
*4:『前編』には括弧なし。
*5:ルビ「おおうすのみこと」。
*6:ルビ「すめらみこと」。
*7:ルビ「おおきさき」。
*8:ルビ「みやずひめ」。
*9:ルビ「えたちばなひめ」。
*10:ルビ「おとたちばなひめ」。
*11:ルビ「やまとひめ」。
*12:ルビ「いなみ」。
*13:ルビ「すめらみこと」。
*14:ルビ「おおうすのみこと」。
*15:ルビ「おうすのみこと」。
*16:ルビ「おおうす」。
*17:ルビ「おおきさき」。
*18:ルビ「おうす」。
*19:ルビ「すめらみこと」。
*20:ルビ「おうす」。
*21:ルビ「おとたちばなひめ」。
*22:ルビ「やまとひめ」。
*23:ルビ「おうす」。
*24:ルビ「い」。
*25:ルビ「おれ/おわり・くに/のこ/みやずひめ/くさなぎ・つるぎ/まも」。