瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

赤いマント(221)

 もともとは2019年12月24日付「森川直司『裏町の唄』(1)」に述べたように、森川直司『裏町の唄』を「赤いマント(221)」として取り上げる予定だったのだが、前段階の考証で長くなってしまった。昨日まで続けた田口道子『東京青山1940』にしても同様である。どうも、自分が要るところだけを切り取って、都合良く使うことに抵抗があって、長々と続けてしまった。そして両方ともまだ続く。その上、もう1人、さらにややこしい人を追加しようと思っている。
 それで少々疲れたと云う訳ではないが、他に借りている本の返却期限も迫っているので、しばらくそちらの方を片付けて置きたい。
井上雅彦「宵の外套」(1)
 なかなか実現しそうにないが『昭和十四年の赤マント』執筆のための材料を集めているうちに、小沢信男(1927.6.5生)の他にも、赤マントを取り上げている現役の作家が何人かいることに気が付いた。――『昭和十四年の赤マント』は新聞・雑誌・日記を中心に、小説や回想も利用しつつ昭和14年(1939)の赤マント流言を再現することに努めるつもりだが、別に小沢信男「わたしの赤マント」に倣って『わたしたちの赤マント』と云うアンソロジー2冊、証言篇・小説篇に、こちらは昭和14年に限らず原資料を集成しようと思っているのだけれども、この短篇小説もその収載候補の1つとして、検討して見ようと思うのである。
光文社文庫 異形コレクションXLI『京都宵』2008年9月20日 初版1刷発行・定価857円・554頁

京都宵―異形コレクション (光文社文庫)

京都宵―異形コレクション (光文社文庫)

  • 発売日: 2008/09/09
  • メディア: 文庫
 異形コレクションは小説家・アンソロジスト井上雅彦(1960.1.13生)監修の文庫書下ろしシリーズで、通巻15巻までは廣済堂文庫、16巻から光文社文庫に移って『京都宵』は41巻めである。図書館では目にしていたが、私は怪異小説を読まないではないが進んで多く読もうとは思わないので、これまで手にしたことがなかった。
 2頁(頁付なし)扉の裏、下部中央に「この作品は光文社文庫のために書下ろされました。」とある。
 「宵の外套」は監修者本人の作品で459頁(頁付なし)扉、460頁(頁付なし)に第三者なのか本人なのか曖昧なコメントがあって、461~486頁本文、1行42字、1頁17行。
・ふしぎ文学館『四角い魔術師』平成二十四年十一月二十五日 第一刷発行・定価1,500円・出版芸術社・264頁*1・四六判並製本
四角い魔術師 (ふしぎ文学館)

四角い魔術師 (ふしぎ文学館)

 264頁の次(頁付なし)に「初出一覧―――――」26点中26点めに「●宵の外套           異形コレクション『京都宵』(光文社文庫)08年9月」とある。本文240~254頁、2段組で1段22行、1行24字。*2
井上雅彦『夜会――吸血鬼作品集二〇一七年七月二〇日 初版印刷・二〇一七年七月二〇日 初版発行・定価1300円・河出書房新社・205頁
夜会 (吸血鬼作品集)

夜会 (吸血鬼作品集)

  • 作者:雅彦, 井上
  • 発売日: 2017/07/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 205頁の裏、奥付の前の頁に「初出」を列挙するが、18篇中13番めに「宵の外套      「異形コレクション 京都宵」(光文社/2008)」とある。本文126~146頁、2段組で1段17行、1行22字。146頁下段は余白。(以下続稿)

*1:6月28日追記】発行日を補い「272頁」としていた頁数を頁付に従って改めた。

*2:6月28日追加。